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2013年04月15日06:29

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西武線に乗って

4月13日(土曜日)晴れ。
昨夜は夜更かししたので起床は11時でした。
体も頭もどよ〜んとしてます。
ヨーグルトと野菜ジュースと黒酢を冷蔵庫から出して、手鍋に紅茶用のお湯を沸かしながらテレビをつけ、“今すぐニュース”って便利なリモコンのボタンを押し、自動録画されてる朝6時のニュースを見始めたら…
淡路島で震度6弱の地震が早朝にあったと知ってびっくり。
被害がさほど甚大には及んでないようなのでホッとしました。
震度6クラスから、「弱」と「強」では格段に被害の大きさが違ってくるように思えるんですが、素人考えかなあ。
mixiを見たら、和歌山の“ゆきうささん”、赤木の奥さんは思わず叫んで布団をかぶってしまったそうな。
震源地がお向かいの淡路島なんだから無理もない。
とりあえずお見舞いメールをして、来たるべき日への準備をお互いしておこうね、みたいな情けないことしか言えなかった。
こちらは立川断層帯ってのが直ぐ近くを通ってるらしいのについ面倒なので、備蓄とか防災用品の管理とかは手抜きになってしまってます。でも、どこかでそういうのを拒否したい、忘れていたいって思いが自分の中にあるから困るんだよね。
ま、秋にリタイアしたら、仕事でビル設備の管理に使ってた分を、我が家の管理運営に充てるつもりなんで、当然懸案だった防災関連も真剣に対処いたしますからね。それまでナマズには静かにしていて貰いたいものです。

12時過ぎに介護の仕事(一時間ばかり公園をお年寄りとお散歩するんだって。あと夕方、オバアサンの、旦那さんと二人でお寿司屋さんをやってたころの昔話を聴いてあげるってのもあります)を終えたヨメはんが、近所の八坂商店街にある「メルポーチ」でサンドイッチとピザとパンを買ってきたので簡単なお昼にしました。
ここんちのは種類豊富で安くて美味しいので、八坂駅の周りでは一番の繁盛店です。
といっても、八坂の商店街って、他に肉の「荒川」さんくらいしかお客さんがたかってるお店はないんだけどね。
あとはご多分に洩れず、あれ、いつ止めてしまったんだろってお店ばかり。
でも去年の夏まではもう一軒、「横山」さんって超格安な焼き鳥屋があって、オジサン達の特異な憩いの場でした。
夕方になるとお店のある一角が賑やかになって、商店街のそこだけが俄に明るくなるのですなあ。
たしか7、8席位しかなかったから直ぐに満員になり、中に入れない人たちがいつも楽しそうに、店先で焼き鳥を焼いてるおばちゃんと話をしながら立飲みで一杯やってました。
200円のお惣菜パックも三種類くらい店先に置いてあって、しょっぱいけどいいツマミになってたようです。
お腹を空かせた中高校生や、ヤンキーやニッカポッカらも、この店先ではのんびりとしてたから八坂一の和やかな社交場でしたよ。
そんなオジサン達の常連さんの中に息子と小学校で同級生だった女の子のお父さんがいて、どっかの高校の教頭さんになってるってヨメはんから聞いたけど、平気でいつも店先の立飲みをやってました。
女の子ばっかりの家だから、よっぽど家には居ずらいんだろうなあ、でも生徒に見られたらヤバイんじゃ、って通るたびに二人でウワサしてました。
それが夏以降、おばちゃんが体調を崩したらしく、ずーっと閉まったままなんです。
若い子たちはどこでも行けるけど、行き場を失ってしまったオジサン達は今頃どこでどうしてるのかなあ…

お昼を食べてぐだぐだしてたら2時を過ぎてしまい、今からプールに行くと子ども達で凄いことになってそうなので、散歩に出かけることにしました。
さて、どっち方面にするか悩みます。
隣の部屋でドンドコドンドコ、ピアノを叩いてたヨメはんが、ギターのお稽古にそのまま移行するのかと思ったら“多摩湖でも行く?”ですって。
多摩遊歩道を西に40分歩けば多摩湖・狭山公園だし、東に1時間行けば「おふろの王様」・小金井公園があります。
野火止用水沿いを上がって行けば「都立薬用植物園」、ずうっと下って行けば、名刹「平林寺」にもたどりつけます。
歩くの楽しいなあ…
楽しく歩けるうちに歩いとこうね、う〜ん、でも、どうしょ?どっちいこ…

コーヒーをいれてのんびりテレビを見たり、新聞を読み直したりして悩んでたら、西武HDとサーベラスとの対立なんてのを新聞もテレビも取り上げてて、事と次第によっては赤字路線の西武多摩湖線が廃止されるかもしれないとか…
てことは八坂の駅も無くなる!
こりゃ、焼き鳥「横山」さんの閉店に続く八坂商店街の危機です、事件です。
あ、西武国分寺線も標的だから、我が家近辺の西武線の路線がいっぺんに二つも無くなってしまうかも。
ううむ、こりゃ西武線にどんどん乗らないといかんなあ…てことで、散歩は止して西武線で、かねてから行ってみたくて仕方なかった中井にある「林芙美子記念館」に行くことにしました。

「林芙美子記念館」のある中井駅の北側って、高田馬場に近いけど、ほとんど目白文化圏みたいな雰囲気で、立派で洒落たお家が多いんですなあ、こりゃ意外でした。
妙正寺川に向かって坂が多く、一の坂から八の坂まであって、ちゃんと標識があるのがなんかおかしかったけど、「武蔵野夫人」の野川近辺を思い起こすような興趣がありました。
迷いに迷ってようやくたどり着いた「林芙美子記念館」は四の坂の直ぐ上がり口にあって、堂々たる平屋の建物でした。
なんか部屋の造作も品がいいなあ…
どことなく奈良の志賀直哉旧居に通じる雰囲気があって、なお庶民的で優しいような素晴らしい建物でした。
彼女が居た頃は活気もあり、様々な、すったもんだの濃密な暮らしが繰り広げられてたんでしょうけど、今や誰も住んでない屋内には静澄な空気だけが感じられます。
林芙美子さんて、やっぱりいいよなあ…
なんか懐かしく身近に感じるのは、ひょっとして僕がお腹の中にいる時に、母親が林芙美子を読み耽っていたせいかも知れない。
画家であった旦那さん、緑敏氏の為に建てたアトリエが展示室になっていて、そこに掛けられてある、彼の描いた「林芙美子」が、吉本ばななちゃんのデビュー時によく似てましたねぇ。
今でいうなら林芙美子さんって、「林真理子」に近い気がするんだけど、また作品を読み返しての宿題だね。
お庭も四季折々に楽しめるから、今度は秋に来ましょう。また別の「林芙美子記念館」に逢えそうです。

佳い物を観たんで、今度は佳い物を食べたくなりました。
隣の新井薬師駅まで歩いて、三年ぶりくらいに「火群」(ほむれ)というお店を訪ねることにしました。
女性が一人で切り盛りされているお蕎麦屋です、いや酒場かなあ、割烹かなあ、いや、やっぱりお蕎麦屋だね。
明るいゆったりした空間に、仏像やら掛軸やら、お人形やら陶器やらがそれぞれ存在を主張してるのに不思議な調和を保っていて、流れるBGMは60年代のアメリカンポップスってんだから、こたえられません。
夏は、陶芸に集中するので7、8月と休んでしまうし、カウンターは常連のオジサンが多いので、ついためらっているうちに三年も過ぎてしまいました。
なんか今日は大丈夫な予感がします。
まだ“仕度中”の看板が掛かってますが開店の5時を過ぎてますんで、ヨメに先に入って貰い、どんなもんだか様子を…
手招きするんで大丈夫です。
カウンター6席は全部予約で埋まってるそうですが、4人掛けのテーブルなら空いてるそうな。
遠慮なく座らせて貰い、瓶ビール(中瓶500円)をお願いしたら、両端をちゃんと落として茹でてある枝豆と一緒に登場しましたから、最初からしやわせな乾杯になりました。
グラスも結構な江戸切子です。
日付けの入った手書きの献立(品数20種余り!)から、お造りは平目と赤貝を、それに鯵の南蛮漬け、各500円(!)を選びました。あ、みず茄子の浅漬け(300円、だったか360円だったか?!)もね。
直ぐに若いカップルが入って来たけど、満席ですって丁寧に断られてます。
まだ客はワシら夫婦しか居ないのになあ。
その後も電話が掛かってきたのを断ってたし、ふうむ、早く来て辺りをうろうろして待ってた努力のかいがありましたなあ。
はい、平目のお造りはねっとりと、それでいて爽やかな甘さでしたし、赤貝の慈味たるや、これぞお造りの醍醐味です、普段、刺身より握りを好むヨメはんですら、美味しいねぇ、ってニコニコしてますがな。
おまけに、大根のツマを添えられたレモンを絞って食べたら、あ、ってなりました。そうか、お造りのツマって本来こういう存在なのか。
鯵の南蛮漬けも、小鯵が柔らかく揚がっていて、絶妙な南蛮酢と玉ねぎ、人参の具合が誠によろしく、玉ねぎ嫌いの小生ですらペロリと全て掬うように平らげましたぞ。
お酒は「東洋美人」(700円)がたっぷり片口に入ってやってらしたので、笊に仲良く収まってるさまざまな盃の中から好きなのを選んで会わせてあげました。
う〜む、佳い酒、佳い肴、佳い音楽かあ…

そろそろ予約のお客さんの来る頃なのでお蕎麦をお願いして、みず茄子の浅漬けで残りの「東洋美人」を愛でます。
このみず茄子のほのかさがなんて合うんでしょ、うん。
お、予約のカップルがやって来ましたよ。
三十代とおぼしき、微妙に和気あいあいの、余裕ある二人ですなあ。
今日は喧しく株なんぞのハナシをまくしたてる常連のオヤジがいないので、和やかな「火群」の宵になりそうで何よりです。

テーブルを整理して場所をつくり、さあ、何時なりとござんなれ!と準備を整えたら程なくお蕎麦がやってきました。
せいろ(730円)、の一点勝負のお店です。
うん、ツユにつけるのもいいけど、久しぶりに「水蕎麦」を思い起こしました。清水にサッとくぐらせて食べたらさぞかしだろうなあ…
そのまま食べても美味しいよってせっかく教えてあげたのに、ヨメはんはツユにつけて食べたほうが美味しいよって言って譲りません。
まあったく、箸の使い方がなっちゃいないのでアチコチこぼして、せっかくの心づくしの紙のランチョンマット(?)を汚すし、空いたお皿は片付けないし、お蕎麦も最後までキレイにさらえないのでワシがいただいてやってるってのに、頑固ですなあ…

ご馳走様でしたってお勘定を済ませて(もちろん、ヨメはんがね)、女将さんにご挨拶したら、初めてニコッと笑ってくれて、僕の心遣いが通じたのかもしれませんなあ…
今度は予約して、3000円のコースをお願いしようかな。
立川のご隠居や内田庵を呼んだら喜ばれそうだけど、ワシと一緒になってお店の雰囲気を壊しそうなのが怖いなあ。
てことは、8人くらいで貸し切りにしないとイカンぜよ。
コジマくんとアッチャン、ノムラサンとニノミヤサン、鈴木家を呼んだら10人か。直ぐに集まりそうだねるんるん
この新井薬師「火群」、ひばりが丘「ほしの」、人形町「花の蕎麦」、女性が打つお蕎麦屋さんの佳さに、いつも心がほぐれて楽しんでしまいます。

さて、こんどは西武秩父線の小さな旅かな?Asai(^o^)/

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