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2013年04月04日22:29

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くちパク問題

少し前のことになるが、某TV局の某歌番組のディレクターが「口パクを認めない」と宣言したことが波紋を呼んだらしい。
ちょっと待て。
ややこしい話だが、「口パクが行なわれている」ことではなく、「口パク禁止」が波紋を呼んでいるのだ。つまり、現在「口パクは普通に行なわれている」ということである。
私が知らなかっただけなのかもしれないが、これはちょっとした衝撃だった。もちろん口パクがあることは知ってはいたが、それはまれなケースだと思っていた。
そうではなかったのだ。
口パクはもはや暗黙の了解事項として認められているようなのだ。これは何も日本に限ったことではないらしい。

歌唱力がない、という理由は論外であるはずだ。歌手なのに歌唱力がないという大いなる矛盾に対する回答はない。まるで禅の公案のようである。
激しいダンスをやりながら歌う場合はクオリティが下がる、という理由にも笑ってしまう。どっちが主なのだ? 実現できないのなら「歌って踊れる」などとは口が裂けても言うなよ。そもそも、なんで踊りながら歌わねばならんのだ?
いずれにせよ、歌のレベルが低い(あるいは低くなる)というのが大きな理由のようだ。

まあ、いい。

しかし、これは欺瞞である。
「歌っているようで、実は歌っていない」のだから騙しているという以外にどう言えばいいのだ。
まあ、必要悪だというのならそれでもいい。
であれば、TVでは「歌手は実際には歌っていません」等のテロップを入れるべきであろう。ライヴやコンサートでは告知の時点で「声は録音を使います」旨の記載をすべきである。
いろいろ理由があって正当だと言うならできるはずだ。

それで客が集まるかどうかは知らんが。

クラシックのピアノ・リサイタルとかで「弾いたふり」があったら凄いだろうな。
通常横向きに置かれるピアノが正面を向いている。蓋は取られ、ピアニストがステージを向く形。客席からは手元は一切見えない。音源にはわざとミスタッチをほんのちょっとだけ忍ばせておいたりして。客は陶酔したような表情の美女(あるいはイケメン)を堪能できるというわけ。

ありえねえ。。。

でも今のポップス界でまかり通っているのはこういうことでしょ。

ピンクレディーなんてあれだけ踊っていながら生歌だったんだよね。
踊らなければもっと歌のグレードは上がるはず、と言われていたもんな。

まあ、それはそれとして、口パク以前に歌唱力の低さというのは由々しき問題なのかもしれない。
デビューしたてのアイドルなら仕方がないとも言えるが、そこそこのキャリアがある人だってお粗末な状況だ。ヘタウマというのは確かにあっていいと思うが、そんな生易しいものではない。
独特の味があるからヘタウマなのであって、そうでなけりゃただのヘタクソだ。CDとライヴは違うって、そりゃあ意味が違うだろ。
どれだけCDは加工してんだよ。添加物たっぷりで味と色を整えた食品のようなものではないか。
だったらいっそのことライヴをやらなきゃいいのにと思う。その方がよほど潔い。

コンサートやライヴに行くのが日常になっている現在、やはり生の音楽は素晴らしい、と言わざるをえない。CDだって音楽を楽しむには十分だが、それ以上の魅力があるのは間違いない。
今そこで生まれ消えていく音。その刹那的な豊饒さと言うべきものこそに魅せられるのだ。それこそがライヴの醍醐味のひとつと言えよう。

結局試されているのは聴き手なのだと思う。

たぶん口パクをするようなミュージシャンのコンサートに行くことはないだろうと思うが、めっちゃヘタクソでCDはウソという危険性はありうるのだ。
口パクの方が良かった、なんて思うこともあったりして?
こうなるともうなにがなんだかわからない…。

まあ、どうでもいいか。。。
真剣に考えること自体がバカらしくなってきた。。。
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