大教大付属池田小学校の児童殺傷事件から25年。事件当日のことはよく覚えている。
当時、私は中学校PTAで広報委員をしており、その編集会議で学校にいた。「男が授業中の池田小に押し入り児童を次々に殺傷したらしい」という学校を通じた連絡がきて、この時点ではその男が捕まったのか捕まっていないのか不明だったので委員会はばたばたと解散、とにかく生徒の安全を確保するようクラスの緊急連絡網でこの非常事態が伝えられた、と思う。
それまで学校には誰でも入ることができたがこの日以来警備員が校門に立ち、父兄はIDカードを首にかけて身分証明をしなければ校舎へ入れなくなった。
映画『片思い世界』(2025)には、
このような事件とその後(の希望)が描かれているんじゃないかと思う。
身勝手な理由により理不尽に奪われた幼い命。8歳で死んだ子は8歳のまま10歳で死んだ子は10才のままその生涯は止まったままだが、もし死後も亡くなった子供たちの世界が続いていて、現世の子らと同じように成長していたら・・という願望をこめたファンタジー。
なんとこの映画、全員がNHK朝ドラヒロインという、広瀬すず、杉咲花、清原果耶がトリプル主演な上に、NHK大河ドラマ主演の横浜流星までも出ているという超豪華キャスト。
どーせキラキラした若者の恋愛ものだろうと思って観てみたら「・・・」だった。
この3人の娘たちは成仏しないまま美しく成長し(一種のパラレルワールドで)青春を謳歌している。もし生きていたら普通にできたであろうおしゃれやお弁当作りや大学に行ったりOLをやったり。しかし現世の人にその姿は見えないしその声は届かない。彼女たちがどれほど願っても訴えてもその思いは一方通行、片思いなのだ。たまたま事件のとき教室にいなかったために災難を逃れた男の子が横浜流星。成人した今もなおPTSDに苦しんでいる。
この映画のことは全く知らなかった。「花束みたいな恋をした」で大ヒットしたコンビ、坂元裕二脚本×土井裕泰監督の作品というが、そもそも「花束みたいな・・」にも興味ないので、知っていたとしてもスルーしていたと思う。が、同級生のはちへい君がおすすめしていたので、なんの予備知識もなくU-NEXTで観てみたのだった。こんな伏線があったとは。
昨日是枝裕和監督「箱の中の羊」を観たばかりなのも不思議な因縁だ。「箱の中の羊」は理不尽に命を奪われた少年とその両親の話だ。
是枝監督の前作「怪物」は義務教育の場で起こる問題作ー脚本は坂元裕二だった。
■8人にささげる安全の誓い=「決して風化させない」―池田小事件25年で追悼式・大阪
(時事通信社 - 06月08日 11:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=8818397
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