「不可思議はつねに美しい。どのような不可思議も美しい。それどころか不可思議のほかに美しいものはない。」(アンドレ・ブルトン)
もうすぐ終わる「拡大するシュルレアリスム展」(大阪中之島美術館)に行って来た。
マルセル・デュシャン、マグリット、ダリ、マン・レイ、マックス・エルンスト、ポール・デルボーはお馴染みだが、初めて知るアーティストも多くあった。
ヴォルスはアンフォルメルの画家だと思っていたけど・・・?
*ヴォルスは後年の絵画制作でよく知られているが、1930年のパリ滞在中にマックス・エルンストらシュルレアリストと知り合い写真家として精力的に活躍したそうだ。
外界の事物をオブジェとして写し取る写真の領域においても、シュルレアリスムが目指した想像力の多様な広がりは豊かに開花した。
マン・レイは、カメラを使わず印画紙の上に物を置いて感光させる写真技法を「レイヨグラフ」と名付け第一回シュルレアリズム展(1925)に出展。1930年には「ソラリゼーション」(現像中に光を入れてモノクロ写真の明暗を反転させる)も発表している。
彼の代表作「解剖台の上のミシンとこうもり傘の偶然の出会いのように美しい」は、シュールレアリスム文学に絶大な影響を与えた19世紀の詩人ロートレアモンの「マルドロールの歌」の一節を視覚化した作品。
ヘルベルト・バイヤーはバウハウスの教員をつとめ絵画やデザインなど多彩な分野で活躍したが、ラースロー・モホイナジの影響で構成的な写真を手掛けシュルレアリスムに接近していった。
昔から好きなジョセフ・コーネルのオブジェやコラージュ作品(コラージュという手法が出てきたのもシュルレアリスム以降らしい)や、
エルザ・スキャバレッリのファッションコーナーも。
*スキャバレッリは1930〜40年代最も精力的に創作活動を行なったファッションデザイナー。その大胆なデザインにはファンが多く、ブロード・ショルダー、骸骨模様を入れたアヴァンギャルドなセーター、刺激的なショッキング・ピンクなどの時代を卓越したアイディアでその評価を高めていった。
『拡大』とかいったらなんでもあり(ファッションなんか普段着、作業着以外全てが'シュール'なわけで)この展覧会はあまり関心しないという専門家もいたが・・
シュルレアリスムは、写真、広告、ファッションの領域まで無限に『拡大』してこんなに認知されるようになったのだろう。
人は開いた目で外の世界を観察することができ、目を閉じれば自分の内側の世界を見る。一番良いと私が思うのは片方の目を閉じて内側を見つめこれを内向きの目とし、もう片方の目で外側の世界を見定めることだ。もしこれら2つの世界をつなぎ合わせることができれば、主観的生活と客観的生活の統合を達成することができる(マックス・エルンスト)
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