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2025年11月16日18:14

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天空のアトラス

大阪市立美術館「天空のアトラス イタリア館の至宝」を見に行ってきた。万博のイタリア館に展示されていた「ファルネーゼのアトラス」など3点が見れるとあって、発売前から話題になっていて、日時指定のウェブチケットが発売初日で全日程(会期:10/25〜1/12)即売り切れとなったもの。
私も全くチケットが買えずムカついていたところ、夫が旅行社の平日ランチコースつき鑑賞ツアーを見つけてきた。1.2万円(←なんやねん!こっすい旅行社、転売ヤーみたいなことするなや、ほんま!)

本展では「神話と宇宙」「信仰と交流」「英知と創造」をテーマに以下の3つのイタリア美術の至宝を見ることができる。
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�▲戰襯検璽痢崟亀舛隆�」
��レオナルド・ダ・ビンチ「アトランティコ手稿」

⓵Atlante Farnese 紀元150年ころ ナポリ国立考古学博物館
高さ2m重さ2トンの大理石の彫刻でギリシャ神話に登場する巨人アトラスが天球儀を重そうに肩に抱える姿を表現している。この天球儀は宇宙をあらわす現存最古の天球儀としても知られる

フォト


1546年ころローマのカラカラ浴場跡で発見され名門貴族のアレッサンドロ・フェルネーゼ枢機卿が収集した。その後ファルネーゼ家の宮殿に長く飾られていたことから「ファルネーゼのアトラス」と呼ばれる。1786年にナポリ国立考古学博物館にうつされた。
発掘時に残っていたのは天球と胴体、顔の一部で、手足などは16世紀に補われた部分。ヘレニズム時代に作られた彫像ををローマ時代に模刻されたものと考えられる。
天球の図像は、ローマ時代の天文学者プトレマイオスの著書「天文学大全(アルマゲスト)」を反映しているといわれ古代の神話と宇宙観を視覚化した人類の至宝と言えるだろう。

天球儀は地上から見上げた星空をあらわすものではなく宇宙を外側から見た視点で作られているため描かれた宇宙は地上から見る姿とは裏返し。
天球儀の表面には星ではなく古代ギリシャの星座絵が浮き彫りになっており、黄道十二星座も左右反転のかたちであらわされている。星座絵にくわえ天文学上の基準線が精緻に刻まれており赤道を投影した「天の赤道」、太陽の通り道をしめす「黄道」そして特定の緯度でつねに空に見える範囲「常現圏」と常に地平線下で見られない範囲の「常隠圏」をあらわす線など、古代の知が刻まれた宇宙の記録がそこにある。

天の赤道と黄道に交わる「春分点・秋分点」は時代と共に少しずつ移動するため、天球上の「春分点や秋分点」の位置からアトラスの天球儀がどの時代に観測されたものであるかを推定することができる。また「常現圏」、「常隠圏」の範囲からこの天球儀が観測された緯度もわかる。
20世紀初頭に近代プラネタリウムが誕生し機械によって世界中の星空を再現できるようになったが、年代・場所・星座配置といった天文学的情報を供えたこの天球儀はまさにプラネタリウムの原点といえる。

アトラスが支える天球儀にはこの像がつくられた紀元後2世紀ころ知られていた星座の絵が彫られている。星と星を結んでカタチを描く星座という考え方は約5000年前にメソポタミアで生まれやがてギリシャローマへと伝えられた。
星座を体系的にまとめた最古の文献は、古代ギリシャの天文学者プトレマイオスが紀元2世紀に書いた「アルマゲスト(天文学大全)」で、48の星座の名前とそれを形作る星々の位置や明るさが記されている。アトラスの天球儀では「アルマゲスト」に記された48の星座のうち42の星座を確認することができる。この天球儀に描かれている星座の位置関係は実際の星の配置とほぼ一致しており天球儀が正確な天文学の知識にもとづいてつくられたことがうかがえる。



�◆�Banner of Justice(正義の旗)」 1496年 ウンブリア国立美術館(ペルージャ)
ピエトロ・ヴァンヌッチ(通称:ペルジーノ)
 聖フランチェスコ、シエナの聖ベルナルディーノ、祈る正義兄弟の会員たちのいる聖母子と天使
正義秩序を象徴する宗教画ラファエロの師匠で15世紀イタリア最大の画家の傑作

フォト



��レオナルド・ダ・ヴィンチ「アトランティコ手稿」 1480年ころ

水をくみ上げネジを切る装置(の設計図)小さいが結構しっかりペンで描かれていた

フォト



9月に閉幕した万博ではイタリア館が一番人気で、「ファルネーゼのアトラス」や「アトランティコ手稿」が見たくて6時間〜7時間も列にならんだ人がいた。それでもゆっくり観られなかったので今回の展覧会にまた足を運ぶのだと言う人が多くいた。
私は万博ではイタリア館はもうあきらめていたのだが、並ばずに美術館で見れるチャンスとあってはどうしても観たくなった。
とくにアトラス像は、その肉体美と天球儀の意匠をぐるっと360°かぶりつきでじっくり観察することができてよかった。誰が作ったかはわからないが、紀元2世紀という太古の昔にここまで精密に人体(筋肉や筋まで)を映しきった美しい彫刻が存在していたとは!まさに奇跡だ!
だが解説を読むと、15世紀にこの像が発掘されたときかなりバラバラだったらしく、その修復の時点でルネサンスの人体美が加刻されたと思われる。だって美しすぎるもん。

アトラス像の前で知り合いに偶然声をかけられた。彼女は万博に2度しか行かなかったがそのうち1日をイタリア館に終日さいたと言っていた。イタリアにも行ったことがあるそうだ。カラヴァッジョが好きで真のイタリア美術好きみたい。
私もイタリア館で前半に展示されていたミケランジェロの「復活のキリスト」やカラバッジョの絵「キリストの降架」も見たかったものだが・・。


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