昭和14年(1939)
御免与尋常小学校の教師として故郷にもんてきたのぶ(今田美桜)。
幼ななじみの嵩と袂を分かち早や1年半。ある日校長室に呼ばれる。
(なんと校長役はバイキンマンの声優、中尾隆聖さん

)
「まだまだ未熟な私ですが児童らとともに尽忠報国の道を歩みたいと思ちょります!」
美しいものを美しいと言っちゃいけないなんて・・そんなことを教える先生にはなってほしくないな、と嵩に言われたのぶだが、もうすっかり女子師範学校の恩師黒井先生(瀧内公美)のような愛国の鑑になっていた。
のぶ先生を慕う可愛い児童たちもすっかり感化され、放課後の遊びも戦争ごっこばかり。
そんな模範的教師ののぶに、校長からいきなり結婚の勧め
「君ももう二十歳や。そろそろ嫁に行き強い子を成すのも銃後の女性として立派なご奉公である」
家に帰ると愛国婦人会のオバハンらが見合い写真をこじゃんと(たくさん)持って待ち構え、政府が発表したという「結婚十訓」を唱える。
1、一生の伴侶として信頼できる人を選べ
2、心身ともに健康な人を選べ
3、何よりも産めよ育てよ国のため
(国をあげてセクハラパワハラしてたんだね)
一方東京にいる嵩(北村匠海)はこの閉塞感の中で美大の卒業製作にも身が入らない。
ため息ばかりつくのでルームメイトの辛島健太郎(高橋文哉)にため息の数を数えられる始末。
結婚十訓・・・ため息十回・・
「離れてみてやっとわかったんだ失いそうになってやっとその大切さに気づくことってあるんだな」
これは嵩の言葉だが、失恋のことだけを言っているのじゃないね。
当たり前の日常 ふつうにある平和 帰ってくるはずの人・・
この台詞が暗示していたように、戦争の影は市民の生活を脅かし、出征した妹蘭子(河合優実)の恋人、石工の原豪(細田佳央太)が戦死してしまう。
「うち、おまさんのことうんと好きちゃ。豪ちゃんのお嫁さんになるがやき、もんてきてよ。」「もんてきます、絶対に。」と約束していたのに・・。
本当に悲しい時には涙は出ないとよく言われるが、長女のぶ(今田美桜)と次女蘭子(河合優実)、この2人の女優の涙を観察していてすごく対照的だなと思った。
この週の最大の山場だった。
それにしてもドラマの終盤で、トホホなニュース速報字幕
「米を買ったことがない」発言で江藤農相辞任!
こんな悲壮な場面で、すごいタイミング
(公共放送なのだから仕方ないそうだがさして緊急性のある事件でもなく。なんとかならんのかね?)
悲しみに沈んでいる朝田家にある日一人の婦人があらわれ、はちきん(男まさり)のお嬢さんをぜひ嫁にもらいたいと言う。この婦人の夫は船の機関長で、のぶの亡き父・結太郎(加瀬亮)とは知り合いだった。家を留守にすることが多い船乗りの嫁には男勝りな強い女性が最適だと。これは良縁に違いない。嵩(北村匠海)にはピンチだが・・?
くら(浅田美代子):「女は男の人に思われて結婚するがが一番や。」
羽多子(江口のりこ):「けんどお母さん、きっとのぶは今そんな華やいだ気持ちになれんとですよ。」
くら:「蘭子に気兼ねしちゅうがじゃろうね。けんどね、あては次郎さんは結太郎が連れてきてくれた人のような気がするがよ。」「あてらの知らんところでちゃーんと父親の役目を果たしてくれた、そんな気がしてならんがよ。」
結婚はまだ考えられないものの父の話を聞きたくてのぶは母の羽多子とともに高知へ。そこで航海士の若松次郎(中島歩)と見合いする。当初は自分もいやいや見合いした次郎であったが、のぶに会って一目ぼれ。ほどなく突然朝田家を訪れ、のぶに求婚する。
のぶは決心がつかず、次郎は「いつまでも待ちます」と言ってまた航海に出る。
くらばあ(祖母):「女は男の人に思われて結婚するがが一番や」(何度もいう)
釜じい(祖父):「のぶ、何を迷ちゅうがか」
羽多子(母):「のぶ、次郎さんはずっと待つと言うてくださるいうたけんど、それは筋が通らんで。ちゃんとケジメつけんと。」
蘭子(妹):「うちに気兼ねらせんで結婚すればいいやん。お姉ちゃんは子供らの手本にならないかんがやろ。うちのせいで行き遅れたら迷惑や」
家族からの結婚プレッシャーがはんぱない。
一か月後、航海から戻ったら再び会ってほしいと次郎から手紙が来、今度こそきちんと断らなければ相手にも悪いし・・と思って次郎と会ったのぶ
「まだ教師を辞めるつもりはないので」と切り出すと・・
次郎:「いえ教師のお仕事は辞めることはありません。子供達にとってのぶさんはいなくてはならない先生だと思います。もし僕と結婚して下さるなら仕事はそのまま続けてください。」
(この時代に、なんて寛容で理解のある人なんでしょう!)
のぶ:「あの・・次郎さんはどういて私を伴侶にしようと思うてくれたがですか?」
次郎:「人を好きになるのに理由がいりますか?」 (ひえ〜かっこいい!)
「強いていえば僕はのぶさんの正直なところにひかれました。」
のぶ:「いえ、私正直な気持ちは次郎さんにまだ何もお話ししてません。」
「私は子どもらに体操や学ぶことの楽しさ、夢を持つことの大切さを教えとうて教師になりました。けんど気がついたら兵隊さんになってお国にご奉公する子供らを育てよりました。周りからは愛国の鑑やと呼ばれちょります。でも・・妹は『そんなの嘘っぱちや』と。」
「それからは子供らに愛国を説くのも本当は辛いがです。教師としても朝田家の長女としても宙ぶらりんで。こんな私が結婚しても次郎さんを幸せにする自信がないがです。これが正直な気持ちです。」
次郎「のぶさん、そんなに重い荷物をいくつも担いでいたら・・船だったら沈んでしまいます。荷物をおろす用意をしませんか?その時(終戦)が来たら思いっきり走れるように。」
「終わらん戦争はありません。その時世の中はすっかり変わってしまうかもしれん。それを見越して今のうちから夢を持つがです。」
「僕は戦争が終わったらこのカメラで世界中の人たちを撮ってまわりたいと思ちょります。のぶさんも何がしたいか考えてみてください。」
のぶ「まだ何も思いつきません」
次郎「ゆっくり考えればいいです。のぶさんは足が速いき、すぐに追いつきます。
そこに少しでも僕との暮らしが入る隙間があったら結婚して下さい。隙間がなかったら、その時は諦めます。」
教師になるという夢をかなえ児童たちに尽忠愛国の教育を頑張ってきたが、その夢や志が正しいのかどうかわからなくなってしまったのぶに次郎は優しく語りかけます。
女も大志を抱けと言うてくれたお父ちゃん
夢はゆっくり見つけたらいい、お前は足が速いから十分間に合うと言うてくれたお父ちゃん
大好きなお父ちゃんと同じことを言ってくれた次郎にのぶは運命を感じたのだと思う。
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プチ情報
若松次郎役の中島歩の高祖父は国木田独歩だというプチ情報を知りました。ちょっと面長で往年の加藤剛似のイケメンでもあるし。たぶん来週以降は中島歩の人気が急上昇すると思います。また、次郎の母役:神野三鈴は、ジャズピアニストの小曽根真の奥さんだそうです。
この人自分が嫁を探し出しただけあって本当にいい姑で,次郎亡きあとのぶには若松の家に気兼ねせず好きな道を進んでほしいと言う。神野三鈴という女優さんは優しく癒し系の役者だなぁ,劇団かなんかの人やろか、と思っていましたが。たまるかぁー!
私は3人姉妹の長女なので、つい主人公のぶに感情移入して観てしまいます。結婚観についても親の古い考えは朝田家と似ていて、お前が先に片付かないと妹らの結婚にも差しつかえるとずっと言われていました。
適齢期を迎えてもまだまだ結婚する気になれず決断も出来ない私に、くらばあ(浅田美代子)と全く同じことを母に言われたのをしみじみ思い出します。のぶのように父親を早くに亡くしていたり妹の彼氏が死んだりはしてませんが(笑)
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