太鼓を叩く女性たち

先日書店で何気なく雑誌コーナーを見ていたら、ドラムス・マガジンの表紙に目が行ってしまい、つい買ってしまった。9月号の特集が「なでしこDrumが今アツイ」ということで、若手女性ドラマーを何人か取り上げている。
その中でフィーチャーされているのが、表紙左から、シシド・カフカ、SCANDALのRINA、FLiPのYuumiの3人。

シシド・カフカはタムなしのシンプルなセットで、その長身のダイナミックな動きで見せるドラマーだ。
今最も注目されている女性ドラマーだが、惜しむらくはややスクエアなところか。ビートが直線的なので、そこにうねりのようなグルーヴが出てくればもっと良くなるだろうと思う。タムを外したことも、音色のバリエーションが減ったデメリットの方が目立つように感じる。

RINAは私のフェイバリット・ドラマーの一人なので、何を言っても贔屓になってしまうのだが、非常に綺麗なドラミングをする。
最近バスドラムを24インチから22インチに替えたようだ。キックしやすいぶん、小技を利かせられるようになるかもしれない。
あんな可愛い子がドラム？　というルックス面でのインパクトも強烈。

Yuumiはサイド・スネアをセットに加え、ツイン・ペダルも導入している。スピード感抜群のドラマーだ。
リズム・パターンも豊富で、手数も多い。強力にうねるグルーヴなのだが、そこに柔らかさも感じる。硬めにチューニングしたスネアもいい音だ。

他にはねごとの澤村小夜子も取り上げられている。
タイトで小気味いいドラムを叩く。ちょっとしたフレーズの組み立て方がユニークで、歌うような感覚でドラムを叩いているように思う。

上手いドラマーはたくさんいる。そこにどう個性を乗せていくか、である。
リズム・キープが基本となるドラマーにとって、個性的であろうとすることは実は難しいことなのである。

しかし、このドラム専門誌、たまに見てみるとおもしろい。
メーカーの広告を眺めているだけでも楽しい。

おそらくますみちゃんはベース・マガジンを欠かさず読んでるんだろうな。