mixiユーザー(id:3210641)

2007年08月14日12:34

24 view

【バレエ】ルグリ・ガラ (レッスン見学/A/Bプロ)

今月末から始まる「マリボリガラ」のパンフを眺めていて、
つい、にんまりしてしまいました。(^^)

「グラン・パ・クラシック」、
アレクサンドロワさんとテリョーシキナさんの競演なんですよね〜。
注目の若手共演と謳うなら、
やはりこのくらいの実力者を揃えてくれないと。
ひよこ並べるならチケ代も安くしなくちゃ。(UU;)

       *     *     *

ルグリ・ガラのAプロ、レッスン見学、Bプロをご覧になった
師匠から感想が届いたので、まとめて紹介しましょう。(^^)
(Bプロはコンテばかりなので、私はパスしました。f(^^;))

○Aプロ

チャイパド、三角帽子、オネーギンしか、
ガラの様相になってなかった。しかもオネーギンは別格。
おかげでルグリさんよりルディエールさんの印象が強くて、
「ルグリ・ガラ?」という感じ。

『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
ジルベール&ガニオ
キラキラした若手に似合う演目。
衣装も含めて堪能し、やっとガラという気になってきた。

『三角帽子』
ドリーブではあんなにアッサリしてたジョゼさんの、
かっこよさに見惚れて、あっという間だった。

『オネーギン』
ルディエール&ルグリ
圧巻。乏しい感受性を、まるごと根こそぎ持っていかれた。
とても短いのに全幕を観たような充足感。
ルディエールさんのタチヤーナに釘付け。
彼女の心情に胸が締め付けられる想い。
ルグリさんのオネーギンも良かったからこそなのだけど、
圧倒的な存在感を残したのはルディエールさんだった。
素晴らしい!!

『白の組曲』
若手発表会で、ルテステュさんの貫禄が際立ったけど、
もう1回観たいかと言われると…もう結構。

『スパルタクス』
フルステー&ビュヨン
何故選んだのかわからない。
ボリショイやロシアダンサーで観慣れている日本人には、
物足りない。若手育成は本国でやってほしい。

『扉はかならず…』
アバニャート&ルグリ
フェスで際立って印象に残った作品だったのに、
もたつく感じで全く別物になってしまった。

『ドリーブ組曲』
ルテステュ&マルティネス
あの中で観たから良く見えただけ、という気がする。

『椿姫』
アバニャート&ペッシュ
ゲネプロにもなっていない、リハーサルを公開されたような感じ。
何の感銘も受けなくて、自分の感受性が枯渇したかと思った。
『オネーギン』を観て安心した。

某掲示板では、ペッシュさんのリフトは
「荷上げリフト」呼ばわりされてる。ミカン箱に続くヒットかも…。


○レッスン見学

初日はルディエールさん、イレールさん、ペッシュさん、
アバニャートさん以外のBプロ出演者が参加。
2日目、日曜日はペッシュさん、アバニャートさんも参加して、
ルグリ先生の熱血指導もあったらしい。ちょっと羨ましい…。

指導はローラン・ノヴィさん。お手本が美しい。
二の腕の筋肉が逞しいのにも驚き。
バーレッスンにはジャン=マリー・ディディエールさんも参加。
ダンサーのウェアはシックな色合いが多かった中で、
ディディエールさんは一番後ろで目立ってた。

練習熱心だなぁと思ったのは、フルステーさんとベザールさん。
積極的にレッスンをこなしてた。
マネージュで勢い余って下手袖につかまってたベザールさんは、
バーレッスン時に腹筋運動もしていた。

最初は無表情にレッスンをこなす人が多い中、
微かに自然な笑みをたたえているフルステーさんが素敵。
他の人達も観衆の中のレッスンに慣れてきたのか、
次第に表情がほぐれてきた。

エイマンさんのセンターレッスン時に、
途中でダンサー達から拍手が起きてた。
もちろん客席からも拍手。

マチューさんは、
はじめに観客側に背を向けてのバーレッスンだったので、
向きを変えた時にちょっと照れ笑いをしていた。

ルグリさんは流し気味にレッスンをしていたけれど、
おもむろに始めた腕立て伏せがキレイで見とれてしまった。
ルグリ先生の指導は無かったけれど、
センターレッスンを後ろで腕組しながら見ている目は、
指導者のまなざし。

レッスン中に体が温まってきたら、
少しずつ薄着になっていくダンサー達の中で、
目を引いたのはマチューさん。
シューズの上からソックスを履いていて、
片方ずつ脱いで畳んで下に置いてを繰り返す。
躾がいいのね〜。

レッスン最後に、ノヴィさんがダンサーに指示を出すと、
みんな少しいたずらっぽい表情。何をするのかと思ったら、
揃ってレベランスだった。自然に拍手がおこり、幕。

席が前方で、会場も静かだったから、
振り向くまで気付かなかったけれど、
1階の端席ブロックを除いて満席だった。
公演中のマナーもいつもこうだといいなぁ。
私語とガサゴソ音立てる人、多過ぎ。

オペラグラスは予めケースから出しておく、
上演中にマジックテープの音を立てない。
咳防止の飴は始まる前に口に入れる、
膝の上に口をふさぐハンカチを用意する。
ガラ演目は覚えられなかったら後で確認、
携帯の光でいちいち見ない。
(中には携帯つけたまま伏せてるだけの人まで!)
同席者への解説・質問は前か後、途中ではしない。
これだけで、随分違うと思うんだけどな。


○Bプロ

『タランテラ』
メラニー・ユレル&アクセル・イボ
タンバリンを用いた軽快な踊り。
脚捌きもきれいに、明るく踊るアクセルくんが良かった。
ユレルさんは、うまいんだけど、
残念ながら音楽に乗ってる感じがしないんだな。
二人共もう少し音楽に乗る楽しさがあれば、
もっと良くなるのに。

『アベルはかつて…』
グレゴリー・ドミニャック&ステファン・ビュヨン
動きもきれいだし良かったと思う。
でも退屈だったわけじゃないのに、何故か集中力が切れた…。

『ドニゼッティー パ・ド・ドゥ』
ドロテ・ジルベール&マチュー・ガニオ
輝いてる(輝きつつある?)二人に期待していた演目。
登場しただけで、舞台に明るさと華が加わる。
溌剌としていて、ヴァリも含めて素晴らしい踊りだった。

『オネーギン』
ルディエール&ルグリ
Aプロと一緒? というより、
もう一度観られる! という喜びが勝る。
今日のルディエールさん、
最後は理性より感情が少し勝ちそうだった。
毅然とはしてるけど、溢れる感情が滲み出る感じ。

『ビフォア・ナイトフォール』
第1PDD:メラニー・ユレル&マチアス・エイマン
第2PDD:エレオノーラ・アバニャート&ステファン・ビュヨン
第3PDD:ドロテ・ジルベール&オドリック・ベザール
3組のカップル:マチルド・フルステー、ローラ・エッケ、
シャルリーヌ・ジザンダネ、アクセル・イボ、
グレゴリー・ドミニャック、マルク・モロー

今のパリオペを表しているんだろうな。
こういう演目だとダンサーが活きる。
基礎がしっかり出来ているので、見応えがある。
Aプロの古典その他でいまひとつだった人達が、
生き生きと伸びやかに踊っている。
墨色グラデーションに肩紐だけ赤を効かせた衣装も素敵。

フルステーさんが悲鳴を上げてバランスを崩していたけど、
その後影響は無かったので怪我はしなかったと思う。
良かった〜。

『牧神の午後』
バンジャマン・ペッシュ
ニンフは出てこない。
牧神は白いボックスティッシュ状の変形箱型の物の上に居る。
他には白いチュール(?)で出来た雲みたいな物がふたつ。
丸めたティッシュということかな。

いわゆる牧神ぽい動きはするけど、
横移動のみ等の動きの制限は無い。
衣装もメイクも凝らずに、下着を思わせる白い短パンのみ。
椿姫の悪印象を覆し、見事な踊りで舞台を支配する。
最後は箱の中央(ちょうどティッシュを取り出す所)へ落ち、
ボックス自体が光り、幕。

作品自体のコメントは難しいな。
捻りなくそのままと捉えていいのか。
観客にどう受止めてほしいのかな?
踊り自体は良かったし下品にはなっていないので、
他の方が書いているように、
「箱ティッシュの妖精が遊んでる」と見えなくもない。
もしそのままだとして、それを舞台に上げる意味は何だろう。

『ジュエルズより“ダイヤモンド”』
ローラ・エッケ&オドリック・ベザール
何度見ても衣装が綺麗。
ダイヤモンドの衣装だけはパリオペが一番好き。
でも踊りはというと、正確かもしれないけど退屈。
音楽性もあまり感じられず、やっぱりいまひとつ。

『ドリーブ組曲』
ミリアム・ウルド=ブラーム&マチアス・エイマン
シルエットから始まるこの作品、
アニエス&ジョゼ長身組以外で見栄えはどうなるのかな?
と思いきや、全くの杞憂。
小柄でもバランスが良ければ問題ないのね…。
しかも私には長身組より、こちらの若手組の方が楽しめた。
可愛らしいというか、似合ってるというか、何が違うんだろう。

さすがにジョゼさんが逆足にしていたマネージュは、
慎重になってしまってダイナミックさに欠けたけど、
他は頑張っていたと思う。

ミリアムさんの雰囲気に衣装も良く似合っていたものの、
チュチュが長すぎて膝丈ドレスみたいに見えた。
アニエスさんと同じ衣装なのかなぁ。
アニエスさんよりピンクが多い気がしたので、
違うかと思ったけどどうなんだろう。

『さすらう若者の歌』
ローラン・イレール&マニュエル・ルグリ
もう一度観られる! と喜んで期待しすぎたのか…。
良かったのだけど、前回を越えられなかった。
多少バランスが不安定な箇所があったけれど、
イレールさんの醸し出す雰囲気も踊りも良かったのに。

既に「若者」ではない二人の姿に、光と影、苦悩と憧れ、
さらに失ってしまった時間のようなものが感じられて、
観ているこちらも既に若者ではないので、切なくなってくる。

Bプロのラストも、しんみりとした気分で幕。
しんみりしてもいいのだけど、
演目的に「オネーギン」はタチヤーナがメインになるし、
「さすらう〜」もイレールさんの役がメイン。
ルグリさんのガラなのに、彼の印象が薄いのが残念だった。

「ドニゼッティ〜」は、軸足を替えるフェッテがあったりと、
技巧的にも難しそうだった。
ルグリ先生の若手を鍛える演目という感じ。

でも衣装はどうにかしてほしいなぁ。
パリオペの衣装は総じて素敵で好きなんだけど、これは…。
黒ベースに黄色やピンクだったか朱だったかの色の取合わせは、
土産物屋の登り龍の着物(ガウン?)か、
昔のヤンキーのスタジャンみたい。
足首までの黒タイツに普通のピンクサテンのポワントもヘンな感じ。
チュチュの胸開きもアニメのセクシーキャラか
グラビアアイドルの衣装みたいで、なんだかなぁ。

フィナーレがあっさりしすぎて、ガラの気分が肩透かしされる。
特に今年は若手公演にベテランが参加という雰囲気で、
お祭り色が薄いだけにサービスしてほしいところ。

フランス人にサービス精神が皆無というわけじゃないはず。
2005年の「エトワール・ガラ」、本編はともかく、
フィナーレはマンボのリズムにシルエットで洒落てたし、
最後はマネージュ合戦になって楽しかったし。
『オネーギン』と『さすらう〜』をラストに持ってくる辺り、
「楽しかった〜♪」で終わらせたくなかったんだろうか。
0 5

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2007年08月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031