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2023年07月10日00:10

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未解決事件を解く鍵はあるのか・その1【20年目となる五霞町女子高生事件】

夏祭り、皆さんも一度は足を踏み入れて楽しいひと時を過ごした事があるだろう。或る種、訪れた人に心地よい高揚感を与える。

ところが今回の事件はそのような夏祭りの直後、忽然とひとりの女子高生が姿を消し、数日後、隣県の河川敷の用水路で変わり果てた姿として発見されてしまう。奪われた所持品は一部で、彼女に防御創もない。犯人像が全く見えて来ない不気味な事件となっている。

流石に発生から今年の7月で20年になるので、事件概要が必要だろう。

■事件概要■

平成15(2003)年7月6日、埼玉県草加市瀬崎にある、浅間神社(せんげんじんじゃ)で夏祭りが催されていた。この夏祭りの後、一人の女子高生が行方不明となる。彼女は佐藤麻衣さん(当時15歳、高校一年生)。7月9日、9時45分頃(注・このコーナーでは全て時刻は24時制で表示します。ご承知おき下さい)、浅間神社から約35km離れた茨城県五霞町の利根川河川敷付近の用水路で、彼女が変わり果てた姿で発見されてしまう。

発生から20年が先日経過したものの、犯人が見つからず、遺棄現場となった茨城県警も頭を抱えている難事件のひとつとなっている。

■発生の経緯と現場の状況■

当日の麻衣さんの行動を振り返ってみよう。

被害者の麻衣さんは52歳の母親と16歳の兄と3人暮らしだった。母親と兄は仙台に実家の用事で帰省していたが、別居中のヨルダン国籍の父親・38歳が大阪からと時々戻って来て、子どもたちの面倒をみてくれていた。麻衣さんはこの日、祭りを楽しんだ後、母の実家の仙台で後日皆と合流する積りだったという。

ハーフという事で、麻衣さんは身長も170cmと背が高く、写真で見る限りでも目鼻立ちがハッキリしている。日本の女子高生離れしているので目立ったかもしれない。

当日の正午、父親に20時頃には帰宅すると言い、足立区のマンションの自宅を出た。アルバイト先の同僚の二十歳の女性と食事をし、一緒に買い物をし、新越谷駅で別れて、谷塚(やつか)駅至近のお祭りの会場に向かった。

このお祭りに当初、中学時代の同級生と一緒に行く打ち合わせをしていたが、相方の都合で行けなくなり、麻衣さんは独りで祭りに行った。この友人以外に祭りに参加出来る人がいないか、携帯電話で友だちを誘っている姿が祭りの会場で目撃されている。

多分行けそうな友だちと連絡が取れなかったか、都合が悪かったのか、いずれかだろう、20時過ぎ麻衣さんは屋台のかき氷店の17歳の店員の女性と気が合い、彼女はお客の呼び込みを手伝うことになる。

一時間ほど手伝い、21時10分過ぎ、彼女の携帯電話に一本の着信が入り、その場を後にすることになる。17歳の女性店員は手伝ってくれたお礼がしたい、と麻衣さんに云うが、麻衣さんはそれを断り、また会いたいから連絡して、と告げて別れた。

祭りの会場を後にした彼女は東武線谷塚駅近くのコンビニの階段に座り、誰かを待っているような姿が目撃されている。

・・・これが麻衣さんの最後の目撃情報となってしまう。

アルバイト先の洋服店の店長が22時過ぎに勤務時間変更の為、麻衣さんの携帯電話に電話したものの、この時点で着信音は鳴ったが、応答はなかったという。店長は夜中の0時過ぎに電話したが、電源が入っていないという返答だったという。

麻衣さんの家族は彼女が帰宅していない事に不審に感じ、彼女の友だち等を当たってみるが、心当たりはなし。

それから3日ほどして、犬の散歩をしていた人に発見された。この第一発見者によれば、いつも犬の散歩コースらしいが、前日の8日には件の用水路には何もなかったという。なお当時は用水路と言いつつ、水は流れておらず、遺体は「くの字」に曲げられ、うつ伏せの状態だったとのことである。

遺体発見の報道を見た家族はもしやと思い、問い合わせると、残念だが麻衣さんの変わり果てた姿だったという。

この遺体発見時の服装だが、アルバイトの同僚女性によれば、一緒に買い物をした時に購入した服だったという。指紋は検出されていない。という事は自宅に持ち帰って、洗濯してから着替えたのではなく、どこかで着替えてお祭りに行ったものと考えられる。

現場で特徴的と思われる箇所だが、麻衣さんは靴を履いていなかったものの、靴下は汚れていなかった点だろう。身に着けていたとされているバッグは見つからなかった。この中には携帯電話も入っていたとされているが、それも見つかっていない。もう一つ特徴的なのは腕時計も無くなっていた事である。

首を絞められた事による窒息死と判明。防御創は無かった。暴行された形跡はないという。2022年、警察は漸く谷塚駅前のコンビニで彼女が買い物をする姿の映った、防犯カメラ映像を公開し始めた。事件を風化させたくない、茨城県警の意思は伝わって来る。

何しろ首都圏で発生した事件である。相当数の捜査員が投入され、百件近い情報は寄せられたとの事だが、未だに犯人逮捕、真相解明に至っていない。

以前柴又女子大生放火殺人事件で見当違いの犯人像を設定しているのではないかと書いた。こちらの事件で警察は背が低い地味なコートを着た人物→中年のオッちゃんという犯人像に拘っているが、東南アジア系の若者という可能性だってあるではないかという事だ。実際被害者の順子さんが通っていた上智大学は国際色豊かな大学で、海外から留学生も多い。東南アジア系の男性は国によっては日本人女性の平均よりも低い人も全く珍しくないのだ。

本件も見当違いの犯人像を設定している誤りがあるのではないだろうか。

次回は犯人像について見たいと思います。

最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

(続く)

写真:被害者の佐藤麻衣さん
夏祭りが開催されていた、草加市瀬崎の浅間神社(せんげんじんじゃ)
遺体発見現場の用水路付近

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