全地球に猛威を振るう武漢肺炎で、極左ならず者マドゥロに統治されるベネズエラは静かだ。
現在までたった14人の感染者しか報告されていない。隣国のブラジルが1万1000人以上の感染者を出していることを思えば、にわかに信じがたい思いだ(写真=マスク姿で会見するマドゥロと側近ども)。
◎極小数のベネズエラ感染者数は実態を反映していない?
これには2通りの解釈がある。1つは、経済封鎖で事実上の「鎖国」状態に置かれているため他国からの感染がないこと、もう1つは公衆衛生も統計も混乱し、本当の事態が全く把握されていないこと、だ。国民の7分の1が国を捨て、コロンビアやブラジルに難民として流出している現状を考慮すれば、後者の可能性が高いだろう。
経済制裁の影響で、ベネズエラにはマスクも必要な医薬品もない。手を洗いたくても、首都カラカスでも水道は1日の半分しか使えない。おそらく庶民レベルでは、悲惨な状態になっているのではないか、と懸念される。
◎マドゥロ逮捕につながる情報提供者には1500万ドル
さて、武漢肺炎騒動の陰に隠れているが、そのベネズエラのならず者マドゥロとその取り巻きが、去る3月26日、アメリカで麻薬密輸罪で起訴された。パナマの独裁者だったマヌエル・ノリエガが1989年にアメリカ軍に侵攻され、麻薬密輸罪などでアメリカに連行され、懲役40年の刑の宣告を受けた歴史があるが、マドゥロもアメリカ軍の武力行使の末にアメリカで訴追される可能性が出てきた。
バー司法長官は、マドゥロらの訴追について、現在のベネズエラは国家の仮面をかぶった麻薬組織だと強く非難した(写真)。アメリカの怒りのほどが分かる。
またアメリカ国務省は、マドゥロの逮捕につながる情報提供者に報奨金1500万ドルの、マドゥロの側近で傀儡制憲議会議長のオスダド・カベジョにも1000万ドルの懸賞金をかけた。
今やマドゥロは、同じ麻薬仲間の軍幹部が率いるベネズエラ国軍に身辺警護される事態となった。アメリカに移送されたら、ノリエガのように重罪宣告されるのだ。
◎左翼=麻薬組織FARCと結託
司法省の発表の起訴状によると、マドゥロ、カベジョ、さらに元軍情報機関長官のカルバハルらは、軍幹部と共に「太陽のカルテル」という麻薬組織を設立し、隣国コロンビアの左翼=麻薬組織の「コロンビア革命軍(FARC)」(写真)と組んでアメリカにコカインを売りさばこうとしていたという。
また2008年にエクアドルのFARCの秘密拠点で押収されたCDに、FARCと当時の大統領チャベス(マドゥロは当時外相だった)との通信が記録されていたともいう。別に発された起訴状では、現マドゥロ政権の国防相パドリノが飛行機で中央アメリカへのコカイン密輸を画策したとされる。その飛行機の最終目的地は、アメリカだった。
◎「番犬」の軍のつなぎ止め策連発
こうした中での武漢肺炎の浸透である。マドゥロは、民衆を取り締まる軍に全土で不足するガソリン分配の権限を与えた。世界一の原油埋蔵量を誇るベネズエラは、国内に製油施設がないためにガソリンなどをスターリニスト中国などからの輸入に頼る。その権限を、食糧配給の闇取引で巨利を得てきた軍に与えたのは、軍をさらに強くつなぎ止める「飴」だろう。
「鎖国」ベネズエラに忍び寄る武漢肺炎は、マドゥロとそれを支える腐敗した軍に最後の鉄槌を下すだろう。ただ、食糧不足で餓死した国民は、武漢肺炎でもさらに命の危機に晒されることになる。
左翼思想の罪深さが、またも浮き彫りにされた。
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