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2018年12月12日19:35

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「人魚の眠る家」@ヒューマントラストシネマ渋谷

小学生と幼稚園児の2人娘を持つママさんと一緒に鑑賞。主演の篠原さん自ら「思いっきり泣いて下さい。」なんて言ってるスポットCMがテレビでガンガン流れていたので、ハンカチとティッシュ、準備万端で映画館へ向かったが。。

姉弟2人の子を持つ播磨薫子(篠原涼子)は、IT機器メーカー社長の夫・和昌(西島秀俊)とは別居中で、娘・瑞穂(稲垣来泉)の小学校受験が終わったら離婚することになっていた。そんな時、瑞穂が祖母(松坂慶子)と従姉妹と弟と行ったプールの事故で意識不明となってしまう。医師からは回復の見込みはないと脳死を告げられ、夫婦は苦渋の決断で臓器提供を受け入れる。しかし薫子は直前になって翻意し、和昌の会社の研究員・星野(坂口健太郎)のある研究成果に最後の望みを託すのだったが…。

************** 重要部分ネタバレなし **************

脳死をもって死とするか、心停止をもって死とするか。身近な人間、特に我が子だったら、いくら脳死判定されても心臓がまだ動いていたら、そう簡単には死を受け入れられないだろう。まして、身体にメスを入れて臓器提供するなんて、と子を持つ親の多くは思うのかもしれない。

私は結構ドライなので、医師に回復の見込みはないと宣告されたならば、案外あっさり受け入れる気がする。こんな風に簡単に言えてしまうのは、やっぱり子供がいないからかな。主人公のように、旦那が社長で経済的に余裕があったなら、奇跡を信じて延命するのかもしれないが。。お金のことが頭をよぎってしまう自分が悲しいが、それが現実だよね。

冷静に展開を追ってみると、まあまあ力技だし都合よすぎるよねーとも思ってしまう。しかし、そうした面を差し引いても、とても難しいテーマを扱いながら、上手いことまとめたなという印象指でOK不幸なプール事故により、両親はもちろん、弟、付添いだった祖母、瑞穂の従姉妹とその親、研究員とその彼女など、周りの人が大きな影響を受けてしてしまうが、各々の心の動きがちゃんと描かれているので、感情移入しやすいと思う。

そこはさすが東野圭吾さんの原作本だけあるなと、素直に感心した。また、脚本もよく練られていたのだと思う。最後のシーンだけはいらなかったと思うが。。もちろん、篠原さんをはじめ、演者たちも大熱演exclamation ×2子役3人も素晴らしかったと思う。終盤での弟と従姉妹の叫びに泣かされたわぁ。篠原さん、そろそろ主演女優賞獲っちゃうかなウインク

出演はあらすじに載せた他に、川栄李奈、山口紗弥加、田中哲司、斉木しげる、大倉孝二、駿河太郎、ミスターちん、遠藤雄弥、利重剛、田中泯といった方々。

死とは何か。何をもって死とするか。明確な線引きがあったとしても、それを自分が当事者だったら受け入れられるのか。考え出すと止まらなくなる重く深いテーマで、今も書きながら答えが出ない。結構気力を消耗する作品だけど、観る価値はあると思うexclamation ×2
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