歩道を歩いていると、大小の自転車が追い越して行った。
小さい方には小学校の真ん中くらいの男の子。
ちゃんとヘルメットをかぶり、
抜くときも歩行者から距離を取っている。
彼を追いかけるように、
幼児を後ろに乗せたお父さん自転車が追い越して行くが、
すぐそば、けっこうぎりぎり。
追い越してほどなく、路地にさしかかると、
男の子は速度を緩め、安全確認もちゃんとしている。
一方お父さんはと言うと、
男の子に追突しそうになり急ブレーキ。おい。
思うに男の子は、学校かお母さんから、
自転車の安全な乗り方を教わり、
それをちゃんと実践しているのだろう。えらいえらい。
しかしお父さん、あんたは失格。
本来なら手本となり、子供を導く立場だろうに、
何をやっているんだか。
しかも自分が事故ったら、
うしろの子も痛い思いをするんだぞ。
わかってる?
世界ラリー選手権(WRC)も、残すところあと1戦。
トヨタのエース、タナックは、今シーズン序盤こそ出遅れたものの、
中盤で盛り返し、前回の英国か今回のスペインで優勝していれば、
逆転のポイントリーダーになるはずだった。
しかも英国、スペインともに、前半はトップを快走していた。
ところが後半に入ると、英国では車の故障、
スペインではパンクを喫し、あえなく沈んだ。
希望が目前に輝いていただけに、
その落ち込む姿は見ていて胸が痛くなった。
「まだ不可能ではない。今の気持ちは?」
狭い公道を走るラリーでは、
サーキット・コースを走るレースよりも、
イレギュラーな事態が起こりやすい。
前回と今回、彼の身に起きた不幸が、
ライバルたちを見舞っても不思議ではないから、
次優勝し、ライバルたちが全滅しても、
ポイントが届かない、という状況でなければ、
逆転チャンピオンもありうる。
ただしそれは諦めなければの話で、現状はかなり厳しい。
それでもモチベーションは保てている?
というのがインタビュアーの質問意図だ。
これが普通のドライバーだったら、
「だよねー。これもラリー、それもラリー。
自分はベストを尽くし、あとは彼らが潰れるのを待つよ!」
と答えるはず。インタビュアーもそれを予想していただろう。
しかし彼は違った。
「幸運には舞い戻ってきてほしい。
でも、(ライバルたちに)あの辛い気持ちは味わってほしくないんだ」
...良い奴だなあ。(泣)
最終戦、応援するのはキミに決めた!
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