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2018年10月19日22:55

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「愛しのアイリーン」@シネクイント

吉田恵輔監督最新作ぴかぴか(新しい)長編デビュー作の2007年公開「机のなかみ」がめっちゃ面白くて衝撃を受けて以来観続けているので、今作も待ち侘びていた。近作では、「ヒメアノ〜ル」や「犬猿」の監督と言えばわかるかなexclamation & question

42歳になる農家の息子・宍戸岩男(安田顕)。いまだ独身の彼は、年老いた母(木野花)と認知症の父(品川徹)と暮らしながら、パチンコ店で働いていた。女性とまるで縁のなかった岩男は、同僚のシングルマザー(河井青葉)を相手に手痛い大失恋を味わったのをきっかけに、コツコツ貯めた300万円をはたいてフィリピンでの嫁探しツアーに参加することを決意する。やがて岩男がそこで見つけたアイリーン(ナッツ・シトイ)を連れて帰郷してみると、父はすでに亡くなっていて、実家はその葬儀の真っ只中だった。母のツルは溺愛していた息子がいきなりフィリピン人を嫁にしたことが我慢ならず、激しい怒りの矛先をアイリーンへと向けるのだったが…。

************** 重要部分ネタバレなし **************

原作は新井秀樹さんの同名漫画で、これが連載されていたのは1995年-1996年だそう。日本の少子高齢化や嫁不足(特に農村などの田舎)、跡継ぎ問題、外国人妻といった社会問題がベースにあるが、人の愛欲や業を剥き出しでエグく描いているので、諸問題については吹っ飛び、ただただ顛末を見守っていたという印象。観る側のエネルギーをかなり奪う作品だった。笑

ものすごく俳優陣も消耗したと思う。バイオレンスシーンや雪山などもあるけど、体力より圧倒的に気力の方がきつかったはず。岩男、ツル、アイリーン、それぞれに言い分や思いがあるのは当然で、ちょっとずつ気持ちがわかる。だから、ぶつかり合いがなんだか切なくて。。

木野さんが凄まじすぎて脱帽exclamation ×2私が選考できるなら、ぜひとも助演女優賞に選びたいダッシュ(走り出す様)母と息子ってちょっと特別な関係だよね。息子を持ったことがないから、母の気持ちは到底わからないし、もちろん個人差はあるだろうが、絶対母と娘とは違うと思う。特にツルさんは愛情が深すぎて度を超えていて恐ろしかった〜げっそり

あらすじだけでも、結構えらいこっちゃexclamationな感じだけど、ここから物語はさらに転がっていく。そんなにヤりたいもんかね、そんなに家を守ることが大事かね、契約結婚で金はもらっておいて「初めては好きな人としたい」ってそりゃないよね、等々、3人にちょいちょいツッコミつつ、引き込まれていった。

性欲の捌け口、お金の為という関係で始まった岩男とアイリーンは真に愛し合えるのか?家や息子に異常に執着するツルの暴走の果ては?純真さとしたたかさを併せ持った幼な妻のアイリーンがどうなるのか?気合い入れて万全の態勢で観てほしいexclamation ×2
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