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2018年06月03日23:32

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〇台調査

最近では何かとあわただしい採集が多くなってしまった。今までは家族単位でスケジュール調整できてたのが、子供たちの成長やカミさんの仕事など、それぞれの都合ができてしまうことが主な要因だ。そんな様々な都合の合間を縫うように採集計画を立てなければならず、前もって予定を立てることが困難になりつつある。そんな事情のなか、今年もO台の調査が始まった。

羊さんと待ち合わせて出発できたのは夜の10時。夜間とはいえ曲がりくねった山道をガンガン走り飛ばして4時間の行程は楽ではない。途中暗いコーナーを抜けると突然目の前にライトに目がくらんで立ちすくむシカがいて驚かされる。

幸い天候には恵まれ、車窓から差し込む朝の太陽に目覚める。朝9時の集合時間まで軽く肩慣らしのつもりで駐車場周辺の探索に出かける。すでにカマツカの白い花が咲き始めているが、植物に開花に比べて虫の発生は通常かやや遅いくらいの印象を受ける。また年々シカの食害で下草の全くない地域がどんどん広がり、どこも乾燥した感じで虫の姿は少ない。

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9時に駐車場へ戻り、コッキンさんはじめ調査メンバーの方々と合流して調査手続きを済ませる。その後は散会してそれぞれ目当ての場所へと移動。我々はまだ虫の発生が遅れていると判断して特保で一番低標高のエリアへと移動する。カマツカはほぼ満開状態だが、すでに乾いた感じでPidoniaなどわずかな普通種が少数見られるだけ。少しでも湿度の高そうな場所を探しながら歩き回るが思わしい成果が得られない。そんな中でケンポナシの細い立ち枯れにいくつかの黄色のムシがまつわりつくように飛んでいるのを目撃し、近寄ると案の定かえデノヘリグロハナが産卵に訪れていた。カメラを取り出して近づくと樹幹から落下してしまい、生態写真は撮影できなかった。
その後沢の源頭にあたる屋や湿気のある場所の古い倒木でオカモトツヤアナハネをいくらか見つけることができた。地元のM峠で見慣れていたように苔の中に潜り込んだり、あたりを緩やかに飛翔する個体をいくつか見つけることができた。しかしM峠では沢筋などの倒木が好みなのに対し、ここでは倒木ばかりか立ち枯れの根際などかなり乾燥した材にも集まっていた。下草が無くなり乾燥が進むにつれて採集が難しくなっていくのだろう。

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一日の体力が底をつき始める午後は緩やかな稜線に沿って探索をするが、これといっためぼしい収穫は得られず、体力も集中力も途切れた3時過ぎには撤収となった。次は夜間探索をできるだけの時間をどうひねり出すか、今月中は予定表と天気図とにらめっこになりそうだ。

最後に毎回の調査許可申請の手続きにお骨折りいただいたコッキン様に感謝。
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