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2010年12月27日14:43

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【バレエ】マールイ&Kバレエ「くるみ割り人形」(25日マチソワ)

バレエ団たちは、観客のためにも、
公演の日程はなるべくかぶらないよう調整してほしいのですが、
この時季と演目は仕方がないですね。(^^;)


★マチネ:マールイ(レニングラード国立バレエ)

ロマチェンコワさんのマーシャを観たくて押さえた日でしたが、
おめでたで降板、ミリツェワさんに変更となりました。
代役に誰が来ても大丈夫、というのはレベルの高いバレエ団の証ですが、
それがミリツェワさんだから、なおさら嬉しい。(*^^*)

相方はプローム君。
ある年、いきなりマッチョになっていて驚いたのですが、
今季は体型がすっきりしていました。
ワシリーエフ君的迫力はなくなりましたが、かえって動きがスムースになり、
持ち前の笑顔も優しい王子様。(^^)

ドロッセルマイヤーがマラーホフさんというのも嬉しい配役です。
というのも、マールイ男性陣の中で、いま目が離せないのは、
プローム君、プハチョフさん以外にもいろいろいて、
中でもマラーホフ、ヴェンシコフ、オマールの3人は、
今、変化の時を迎えているからです。

しかもここの「くるみ」のドロッセルマイヤーは、
バランシンの「ジュエルズ」のように、
単に技術があるだけでは魅力が伝わってこないので、
ダンサーの力量を推し量るのにうってつけの役なのです。

今季、オマールさんとヴェンシコフさんは観ることができたので、
彼のも観たいなあと思っていたところ。
そして期待を裏切らない舞台でした。(^^)

くるみ割り人形は、名人トルマチョフさん。
どなたかがブログで、彼が配役されると、
主役は彼、彼の夢の世界を描いた作品に思える、
と書かれていましたが、まさにそんな感じです。
それだけ存在感がある。(^^)

群舞が、いい感じで進化を続けていました。
相変わらず足音も静かで、出てもすぐに消音を心がけてくる。
足音といえば、パストラルのチーカちゃんとクズメンコさんは、ほぼ無音!
思わずポワントではないの? とオペラ・グラスで確認したほどです。(^^;)

グランパでは、サポート男性4人が、
交代でマーシャをリフトする場面があるのですが、
コリッパー、もっと鍛えろよー。(^O^)

4人の中にはモロゾフさんの姿も。
彼は、技術的にはいまひとつなのですが、雰囲気が面白い。
この場面でも、ただリフトするだけなのに、なんか濃いんですよね。
これでもっと上達してくれれば、個性的で楽しいダンサーなのですがねぇ。

マールイ公演の観客は、
バレエを見慣れていない人の比率が高く、そういう観客は、
一部の下品なバレエ・ファンよりも、はるかにマナーの良い人もいれば、
あんた、来るとこ間違ってない? という人もいて、賭の要素が大となります。

今回、最前列の目立つところにいた男性、
序曲が始まったとたん、音をたてて椅子を跳ね上げ、
立ちあがるといきなりコート脱ぎだしました。
こういう輩は、観に来なくていい。(`へ´)


★ソワレ:Kバレエ

今回は時間に余裕があったので、有楽町から赤坂まで楽勝の移動。
軽食までとることができました。(^^)

上でトルマチョフさんの日はくるみ割り人形が主役、と書きましたが、
Kの主役はキャシディ・ドロッセルマイヤーです。
ダンディで、かっこいいんだなぁ。(^o^)
物語の進行役を務め、クララを助け、導きます。
踊りの山は越えてしまったけど、ベテランの妙味は一見の価値あり、です。

クララは神戸さん。彼女は今シーズン、何かが弾けたかも。
踊りも安定し、なにより表現力が増した感じです。
この日も表情豊かで愛らしいクララでした!(^^)

もっとも、マールイのダンサーたちが冒頭場面を観たら、
ここは男女とも子役を使っているのか? と思うでしょうね。
見かけが皆、板についている。(^O^)

マールイの場合、女性は西洋人形そのもので、皆かわいく見えるのですが、
男の子役は髪のアヤシイ人が多い...。(^^;)
男の子たちのやりたい放題は、両者とも観ていて楽しいですけどね。(^o^)

マリー姫金平糖は松岡さん。
短期間に3人のマーシャ/クララを観ましたが、まさに三者三様。
クリスタル・ガラスのような透明で気品に満ちたタコさん、
淡水真珠の細工もののような優しく色彩豊かできらきらのミリツェワさん、
そして超合金のようなメリハリのしっかりした松岡さん。
いずれも甲乙つけがたく、まさに個性の競演でした。(^^)

ただし、相方くるみ王子の宮尾君、残念ながら回復半ばでした。
しかも松岡さんの足まで引っ張ってしまい、1+1が2以上にはなりませんでした。
PDDでは彼にあわせなければならず、松岡さんも実力を発揮できなかったのです。

彼は怪我のリハビリ期間にテレビ出演がかぶり、
怪我をしていないところの筋力維持どころか、
ダンサーとしてどうよ? 的ぷよぷよ太りになってしまいました。
今回は、さすがに絞ってきましたが、
持久力、筋力すべて以前の水準にはありません。

最初からできないのなら、その程度の人と諦めもつくのですが、
彼はいいものをもっているだけに、惜しい。
テレビとの縁も切れたようなので、復活の日に期待です。(^^)

ここの雪の女王様は、王様とペアで登場します。
浅川&遅沢組、金平糖ペアを凌ぐ良いPDDでした。(^^)
ところどころに挿入される、ドロッセルマイヤーとクララのPDDもいい。
そういえば浅川さん、ねず王を演りたいのだとか。(^O^)

今回の版も、記憶する場面と異なるところが多々あり、
雪の群舞もフォーメーションが見直されたようです。
前半の吹雪シャキシャキ踊りは、新国もいいと書きましたが、
ここの群舞はさらに高速で的確に動きを制御していました。

それを観て思い出したのが、ダンサーの動きがまだ小さく、
特に贔屓ではなかった頃のこと。(Kが良くなったのは、熊さんの大怪我後)
好みの踊りではないけれど、テンポの速い演奏にもかかわらず、
破綻することなく追随していたのに感心した覚えがあります。
芸監がああいう人ですから、(^^;)
昔から基礎鍛錬には人一倍、厳しかったのでしょう。(^O^)

スペインは女性の体がまだ堅く、
男性(内村、合屋)の方が目を引きます。

中国、ロシア、パストラルの振付は、
マールイのよりも、こちらの方が面白い。(^^)
ロシアは荒井君が移籍してしまったため、長島君の相手は愛澤君。
頑張りは認めますが、後半バテてしまいました。
フランス人形、面子が同じなら、上達してました。(^^)

ねずみ群舞は、デザインがマールイねずみと正に対極。
もこもこの着ぐるみ、ぎゅっと抱きしめたくなります。(^o^)
動きも良く、「ぴーらび」が見応えあるのも、
こうした下地があるからなのだなあ、と納得。(^^)

       *     *     *

今回のマチソワは、ねずみ群舞ではありませんが、
振付的には、ソ連/ロシアの踊りを主体とした演出と、
ロイヤル・ベースの演劇性重視の演出、と両極端です。
(マールイに飽きていたちびたちに、Kを観せたかったなぁ)

それが双方とも楽しめた要因のひとつですが、Kが見劣りしなかったのは、
やはりダンサーの踊り自体にも魅力があったからでした。
しかもマチネは、ボリショイ、マリインスキーには一歩譲るとはいえ、
総合力ではロイヤル、パリオペに比肩するマールイですから、大したものです。
この調子で研鑽を続けてくれますように。(^^)
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