先日のワイン会でのこと。
ふだんは、店長さんの用意してくれた、
ブルゴーニュのボトル5〜6本(総額4〜5万円)を前に、
みんな(10〜20名)でにへら〜としながら舌鼓を打つ会なのですが、(^o^)
その日は定刻になると、「今日はブラインドでいってみましょう♪」と店長さん。
え゛。...まいったな〜。f(^^;)
提供される銘柄は事前に明らかにされていますが、
サーブされる1杯ごとに「これなーんだ」となると、
照合するためのデータベースがないことには手も足もでません。(uu;)
この会の常連さんには、趣味でソムリエ・バッチを取った人や、
飲食店に勤めている人もいて、そういう方たちなら、
一口含むや「これはドコそこの何年ものだ!」
と漫画のように当てられるのでしょうね。(^o^)
けれど私は、一期一会を大事にしていると言えば聞こえはいいですが、
「美味しければなんでもいーや♪」というのが本当のところなので、
店長さんの丁寧な説明も、ちっとも頭に残りません。(^^;)
だぁめだこりゃ、と最初は早々に白旗を振るつもりでしたが、
6杯のグラスを目の前に並べ、とっかえひっかえ比べていい、
とのことなので、ゲームとして楽しんでみることにしました。(^^)
1. シャサーニュ・モンラッシェ・ルージュ 2007 ドメーヌ・ユベール・ラミー
2. シャサーニュ・モンラッシェ 2005 ドメーヌ・ミッシェル・ニーロン
3. ピュリニー・モンラッシェ 2005 フィリップ・シャルロパン・パリュゾ
4. ピュリニー・モンラッシェ 2008 ドメーヌ・ポール・ペルノ
5. シュヴァリエ・モンラッシェ 2008 ドメーヌ・フィリップ・コラン
6. ムルソー 2007 ジャンリケール
これがそのラインナップです。
6番のムルソーはもちろん白で、比較のための参考の一杯、とのこと。
面子を眺めているうちに気付いたのですが、
店長さん、私のような素人にもわかる手がかりを
どうやら入れてくれているようです。(^^)
1番の赤はお遊びとして、
地区違いのムルソーも、飲むまでもありません。
ひとり異質の香りを放っているからです。
次にわかったのが、5番のシュヴァリエ。
村が違うというのもありますが、決め手となったのは値段でした。
2〜4番が1万円以下なのに対し、これだけ2万円超なのです。
高いものが必ずしも良質と限らないのはどこの分野も同じですが、
店長さんがこれまで提供してくれたブルゴーニュに限れば、
値段も目安のひとつになります。
そしてこれだけ値段に開きがあると、
香りや味の清透感が明らかに異なり、
味の幅や深み、余韻の持続時間にも差がでてきます。
これで残りは半分。
次の手がかりは...年、かな?
色を眺めると、どれも緑がかった綺麗な黄金色で、
色調は薄いのと濃いの、その中間。(^^;)
いちばん濃いのと中間のが、おそらく05年と思われます。
また同じ村のワインが、ドメーヌが違うとはいえ、
3年程度で大きく色調を変えるとも思えないので、
薄いのと中間のがピュリニーかな? と当たりを付けて、
香りと味を試してみましたが、いまひとつ判然としません。
それぞれ違いははっきりしているのですが、
それが何を意味しているのかがわからない。
データベースの欠如が、こういうところで影響してくるわけです。(^^;)
手掛かりはないものかと、
もう一度ラインナップを眺めてみると...。
1番の赤は、ドメーヌもヴィンデージも違いますが、村は2番と同じ。
試しに含んでみたところ、赤特有のタンニンと香りが口と鼻腔を満たし、
共通項を探すどころではありません。出自が同じといっても、
やはり素人が赤と白の同族を識別するのは無理か...。
と諦めかけた時、舌の奥の方になにやら覚えのあるものが。
そこで再度白3種と比べてみると、濃いのに似ている気がします。
う〜ん、もうひとつ何か、決め手はないかなぁ。
そういえば店長さん、ピュリニーは酸も特徴と言ってたっけ。
舌の感覚を酸味に集中して、再々度3種を比べてみると、
やはり薄いのと中間のは、酸味の広がり方の雰囲気が、
似ているような気がします。
「そろそろいいですかー」
よーし、濃いのが2番、中間が3番、薄いのが4番でどーだ!
「では、答えの発表でーす」
答えは...全問正解でしたぁ!(^o^)v
* * *
ちょっと嬉しくて、この話をお師匠さまにしたところ、
「ぱろが理屈っぽいということが、改めてよーくわかったよ。」
...お師匠さま、そっちですか。(uu;)
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