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2009年08月10日12:36

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【バレエ】マールイ「華麗なるクラシック・ハイライト」(豊橋公演)

世界バレエ・フェス真っ直中、ご覧になった方によると、
少々お疲れの人、なんでこの面子に混ざってる? という人もいれば、
噂にたがわぬ人、絶好調な人もいるようですね。(^^)

       *     *     *

ひねくれ者のぱろは、この週末、フェスには見向きもせずに、
豊橋まで往復してきました。(^◇^)

先月18日、取手から始まったマールイ夏ガラも、
日曜の沼津公演で幕となりました。豊橋公演はその前日です。

モスクワ在住のバレエ・ファンも呆れるK社のハード・ツアー、
今年も3週間に18公演を実施、豊橋の前は、
29日から6日まで9日間連続と容赦ありません。(UU;)

会場も坂井市(福井県)、南条群(同)、廿日市(広島県)、
高槻市(大阪府)、三木市(兵庫県)、
山陽小野田市(山口県)、下松市(同)、
西予市(愛媛県)、四国中央市(同)、
中一日おいて豊橋という次第。

...うひー、私の出張よりハードだ。(@_@)

しかも駆け回っているのは今回初顔の学生バレエ団。
加えて慣れない日本の湿度の高い夏、
たとえボロボロのステージになっていようとも腹を立てまい、
怪我人を出さず、無事のりきってくれますように...。
と、祈るような気持ちで豊橋に向かいました。

       *     *     *

豊橋公演には西島さんも参加するので、
プログラムは取手公演とルジガラ公演の折衷でした。


●第1部

「白鳥の湖」よりグラン・アダージョ
ヴィクトリア・クテポワ
ミハイル・ヴェンシコフ
群舞

取手公演と同じ、大小白鳥のヴァリも付いたロング・バージョン。
クテポワさん、踊りが小さくなってるなぁ。表情もちょっと憔悴してる?
弱ってる感じがオデットらしいと言えなくもないけど...。(^^;)

ゆうぽうと公演の「眠り」を悪く言う人たちは、
サングラスを取るか、何と比べてかを明記すべきと思いますが、
今回のような踊りでは、叩かれても仕方ないなぁ。(UU)
...しかし、スタイルや美貌は、バレエ・フェス級です。(^O^)

あれ? ヴェンシコフさん、良くなってる?
群舞も意外と元気だ。


「ラ・シルフィード」よりPDD
ユリア・ルンキナ
ミハイル・シヴァコフ

シヴァコフ君、そういえば日本の夏、苦手でしたね。(^^;)
一方ルンキナさん、足音しないし、動きも良くなってる。


「海賊」よりPDトロワ
イリーナ・コシェレワ
ミハイル・ヴェンシコフ
西島千博

コシェレワさんは余裕でした。(^^)
何度目の夏なんだろうな〜。

西島さん、さすがにちょっと疲れが溜まってる?
回転は相変わらず速いけど、ゆうぽうと公演ほどのキレがありません。
でも、今回のツァーで若返ったんじゃないでしょうか。(^O^)
マールイの先生の指導も受けられたようだし。

彼の奴隷は、わんこ、ですね。(^O^)
少なくとも猫や猛獣ではないです。


●第2幕

「ディアナとアクティオン」
オレーシア・ガビエンコ
アンドレイ・ベーソフ
群舞

ベーソフ君はおいといて、ガビエンコさんは音の取り方がいいですね。
音楽にあわせ、アラベスクのポーズでピタっ! と静止するところなど、
ほんとに気持ちいい。(^^)

群舞、やはりバテてない。
それどころか、動きが良くなってる!(@_@)


「くるみ割り人形」
エカテリーナ・コーヴァリ
ユーリー・カリーニン

コーヴァリさん、指摘しようと思えばいろいろありますが、
なんかいいんですよね、踊りの基本が。
彼女も音楽との合わせ方とか、動きを止めるまでの加速度の変化が、
きっと私の好みなのでしょう。

相方のカリーニン君、彼もいいなぁ。(^^)
会場から大きな拍手をもらっていました。


「眠りの森の美女」よりGPDD
イリーナ・コシェレワ
ドミトリー・シャドルーヒン

これが観たかったんだよ〜。(*^^*)
クテポワさんも悪くはなかったけど、
コシェレワさんの方が2枚も3枚も上。

そしてシャドルーヒンさん。
姫様2人が良く見えるのは、彼のおかげも大きいのだろうな。(^^)
一世代前の、とにかく女性ダンサーをひきたてることに徹するタイプなので、
どうしても地味な印象ですが、サポートとはかくあるべし、
という見本のようで、支える時の自身の立ち姿も美しい。
師匠曰く、「サポートはバレエ・フェス級」


「牧神の午後」 
西島 千博

もっと大きな踊りをする人という印象だったので、
ルジガラの「海賊」を観た時は、
そのちまちました動きに唖然としたものですが、
古典から撤退して踊りの質が変わってしまったのだろう、
というのが師匠の分析です。

師匠はミュージカルなどもご覧になるのですが、
古典から転向したり、トレーニングの一環として
バレエのレッスンを受けたミュージカル・ダンサーに、
よく見かけるスタイルなのだとか。


「ドン・キホーテ」よりGPDD
オクサーナ・シェスタコワ
ミハイル・シヴァコフ
ナデジダ・ドヴレチェンスカヤ(ヴァリ)
ナタリア・マキナ(ヴァリ)
群舞

去年の「パキータ」群舞を彷彿させる金色衣裳の群舞に続き、
本日の主役、タコさんが満面の笑みとともに登場。(^^)
動きのひとつひとつが丁寧でよどみがなく、
観ていて幸せな気持ちになります。(*^^*)

「販促や顔見せの意味もあるから仕方ないけれど、
バレエ・フェスの面子は力量に差がありすぎ。
むしろ彼女の方が、フェスに参加しててもおかしくない」
とは、昨日Bプロをご覧になった師匠の弁。

ただしハプニングも。
見せ場の32回転のフェッテでポワントが落ちてしまい、
急遽ピケターンで誤魔化してました。(^^;)

見慣れてる人でなければ、失敗に気付かないかな?
というほどスムースに移行していたので、
さすが舞台慣れしてるなぁ、と、むしろ感心して観ていたのですが、
そのあとがいけません。(^^;)

それまでの笑顔が電灯のスイッチを切ったかのように消え、
結局、最後まで笑顔が戻ることはありませんでした。
レベランスの時も、悔しそうな悲しそうな、複雑な表情。
あまりの落胆した様子に、どこか痛めてしまった!?
と心配になったほどです。(>_<)

バレエに真摯な、彼女らしいといえば彼女らしくもあり、
その厳しい姿勢が今の彼女の源でもあるわけですが、
バレエ・ダンサーは、芸術家であると同時に、
エンターテイナーでもあります。
観客を不安にさせてしまってはいけません。

たしかに最高のパフォーマンスで
観客を迎えられなかったことは痛恨でしょうが、
観客はたったひとつの技を観に来ているのではありません。
ミスはあっても、終わってみれば、ああ良かったね、素晴らしい舞台だったね、
という思いで家路につきたくて、劇場に足を運んでいるのです。

翌日の沼津公演は、さぞ気合の入った舞台だったのだろうな。(^O^)
冬公演では、笑顔で始まり、笑顔でさよならを言えますように。(^^)

       *     *     *

心配だった学生ダンサーたちですが、
前述のとおり、ぼろぼろどころか、
上達していたのには、正直驚きました。

連日とはいえ、全幕の主役を踊るわけではなく、
毎日の練習とさほど変わりない運動量なのでしょう。
むしろ適度な緊張をもたらしてくれる舞台は、
彼らにとって経験値アップの貴重な場でもあったはずです。
けれど、それも日頃の鍛錬あってのこと、
本場ダンサーの底力を見せてもらいました。(^^)

彼ら彼女らの何人かは、
いずれプロのバレエ団のダンサーになることでしょう。
いつの日か、ふたたびめぐり会える日まで、
どうか元気で!(^^)/
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