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2019年11月06日19:47

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邑南町役場のご親切な課長とのやりとり

 Macbookでmixiにアクセスして右側にあるニュース一覧を見ると、『「新語・流行語大賞」ノミネート30語発表』という記事があったので、クリックしてみた。
 ニュースを見る前に、「身の丈」は入っているだろうかと想ったが、案の定30語にはなかった。現政権の国民観と教育観が端的に表れた言葉だと思うけどな。

 午後5時45分、NTT電話が鳴った。
 島根県邑南町の町役場、A課長からだった。
 先週の金曜、私は課長に2回ばかり電話をして、昭和47年の冬に泊まった宿のことを尋ねた。が、あいにく課長は不在で、課員の若者に不審電話ではないことを示すため、問われるままに電話した事情を説明した。課員は「Aに伝えるとともに、ぼくたちでもその施設を探してみましょう」と言ってくれたのだった。
 A課長直々に電話を頂いたのだった。穏やかな声のかただ。
 以下、自身のメモ代わりに、出来るだけ忠実に再現した。

「島根県の日本海側と広島県の間に位置する昭和47年に存在した公共宿泊施設は、おそらく2軒しかありません。ひとつは『みかみ荘』で、もう一軒は『瑞穂老人福祉センター』です。あなたが泊まったのは、私の推測だとみかみ荘です」
 現在の住所を教えてください。
「邑南町(おおなんちょう)の井原です。みかみ荘は261号線沿いにありました。近くには奇岩で知られる断魚渓(だんぎょけい)があるのですが、断魚トンネルの先です。いまはバイバスが通っているのですが、昭和は旧道の261号線でした。もしよろしければGoogleマップで見てください。旧道も載っています。さて、みかみ荘から5キロほど進んだところにみずほ老人福祉センターがありました。『道の駅瑞穂』の近くですね」
 私たちが泊まったのはどうしてみかみ荘だと?
「あなたがたが泊まった施設はバス停から近かったと聞いたので」
 みかみ荘はバス停からどれくらいだったのですか?
「50メートルです」(近かった、という記憶が甦った)
 私たちが泊まった可能性が高まりましたね。
「みかみ荘は鉄筋コンクリートの2階建てでした。割と広いです。老人福祉センターを兼ねた施設なので。瑞穂老人福祉センターのほうは旧校舎を再利用した建物ですから木造でした」
 えっ、私は「青年の家」として泊まったように記憶しています。
「当時、安価な宿泊料で旅行者を泊めてもいたのです」
 電話に出られたかたにお話ししたのですが、当時、ぼくたちは職員のかたと入れ違いのようなカタチで、職員不在の建物に泊まったのです。自分たちでごはんを炊いて、たくわんが唯一のおかずでした。
「その話を聞いて、私はこう思いました。そもそもあなたたちは予約を取っていなかったのではないだろうか。12月27日か28日頃に宿泊された、とうかがっておりますが、みかみ荘の運営母体は社会福祉協議会でした。日付から考えると、正月休みに入る日だったのかもしれません。つまり、あなたたちが訪ねた日は年納めだったのではないか、と。まさか予約客がいるのに大雪警報が出たから帰ります、という可能性は低いと私は考えました。しかしせっかく来た高校生を帰らせるわけにもいかない。やむなく職員の判断で宿泊を許可し、ごはんだけは勝手に食べていいよ、と」
 俺がいかにもやりそうなことです。なんだかその説が正しいような(笑)。
「実は、当時みかみ荘で働いていた、というかたを見つけることが出来ましたので、連絡を入れてみました。いま、返事待ちの状態です」
 そのご親切、頭が下がります。
「もしよろしければ、みかみ荘の写真を送りましょうか? 写真は残っているのです」
 お手間をお掛けいたします。ぜひお願いします(と言って、住所氏名を告げて電話を切った)。

 私が観光協会と町役場に問い合わせをした先には、対応していただくかたのご厚意にすがるしかない、と前の日記で書いたのだが、まさに過分なるご厚意を受けてしまった。
 というか、47年前の俺は、予約もせずに宿泊施設を訪ね、ただ飯を食わせてもらうという「ご厚意」に甘えていたのか? びっくりだよ。私は一貫した人生を送ってきたつもりだが、内実はこういうご厚意だけで生きてきたのか。あちゃー、今日初めてわかった。

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