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2019年03月02日23:47

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カタログ燃費重視の弊害

トヨタが女性に「やっぱり、クルマの運転って苦手ですか?」Twitterアンケート 批判を受けて謝罪
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5519572

 このようなことで謝罪をしなければならない日本の社会が住みにくいのか、ユーザーの声には神のごとく従うトヨタのコーポレイトカルチャーに頭を下げねばならないのか、トヨタの商才に脱帽しなければならないのか、そのあたりよく分からないが、近年見ていると老若男女限らず、クルマが苦手になっても仕方が無いのかなと思わざるを得ない。

 クルマ自体が燃費重視になっていて、使い勝手がかなり(我慢の方に)妥協を余儀なくされているからだ。

 例えばプリウスにしても、アクアにしても、ヴィッツにしても、四隅が見えるだろうか?これらのクルマは殆ど見えない。ヴィッツにはアイデア商品の積りだろうが、巨大なシングルワイパーのメカが居座っている為、シートをかなり上にして座高の高い男性がやっと先端が見えるか見えないかという感じだ。小柄でも足の長くなった日本の女性だと先ず先端は見えないだろう。アクア、プリウスに至っては今まで同サイズのクルマに乗っていた人が半ば勘に限りなく近い形で、先端はこの程度だろうといった感じで感覚で駐車している人が大多数ではないだろうか。勿論ポールをつければ話は別だが。

 クルマの運転が苦手なのかどうかを確かめたければ、一度トヨタ車ならばプロボックスに乗ると良いかもしれない。同車はボクシーなデザインなので、四隅の見切りが良く、またFF車だが、空荷の際には重量物を乗せて走ることを前提にして作られているので、擬似的ながらもFRか、ニュートラルステアの欧州車のようにふと感じる時もあるほどだ。

 大部分の人は四隅の見切りが良く、取り回し半径が良ければ、苦にはならないはずである。プロボックスに試乗してみれば、上手くなった気になるとまでは言わないまでも、乗りにくいと思う人はそう多くないはずだ。

 では運転技術が問題では無いとしたら、何が問題なのか。

 四隅の見切りが悪ければ、ニッサン・ノートのようにアラウンドヴューモニターをつければ良いじゃんという意見が出て来そうだが、そのようなものに頼らざるを得ない作りにも問題があるといえるではないだろうか。

 嫌な話だが、日本のクルマの維持費はガソリンを湯水のように使うクルマでもない限り、燃費は大して影響が無い。特に都会に行けば行くほどそうだ。ならばそろそろ実燃費と使い勝手を高い水準で妥協点を見出したクルマ作りが求められるのではないだろうか。

 トヨタのクルマ作りはクルマに大して興味が無い人達を大量に作りだすことに成功した。トヨタ車を新車で買えば、ボンネットを開けずとも、ちょくちょくディーラーからかゆいところに手が届くほどメンテナンスの案内のDMが来るはず。この成功がアダになって来ているのかもしれない。実際、クルマ好きをトヨタ党にずっと留めておくことは本当に難しい。大抵彼等はトヨタ車が無事これ名馬なのは百も承知でも、もっととんがったメーカーのクルマに行ってしまうのだ。

 この大多数の、自分のクルマのボンネットも開けたことも無ければ、自分のクルマの名と、せいぜい有名なクルマの名しか知らない人達の声ももっと重視しなければならない事を考えると、成功し過ぎの弊害も出て来ているのかもしれない。
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