出張で新幹線を使った。
往路は事前に手配したが、
現地での滞在時間に余裕を持たせるため、
復路は予約しなかった。平日だし。
ところが近場に観光地があるためか、
思いのほか駅は混雑しており、
「みどりの窓口」には長蛇の列が。
帰るだけだからどの便でもいいか、と並びかけた時、
今は券売機でも新幹線の座席指定券が買えることを思い出した。
しかも窓口のすぐ隣にある券売機コーナーは、なぜか空いてる。
画面の指示に従い、直近の列車のチケットを購入、
クレカも使えるから便利だ、と思いつつ改札口を抜ける。
さて、乗る列車は何番線かな?
...ない。
電光表示板とチケットを3度見返したが、乗るはずの便名がない。
そこで改札口に引き返し、駅員さんにたずねると、
「ああ、もう出ちゃいましたね」
「はい?」
「たったいま出たばかりです」
「...じゃあ、次のに振り替えてもらえます?」
言いたいことはいろいろあったが、それは後回しにする。
「立ち席(自由席のことか?)になりますけど、いいですか?」
「はあ?」
「指定席にすると追加料金がかかります」
「いやいやいや(思わず漫画みたいな台詞が本当に出た。(笑))、
それはナイでしょ。たったいま、すぐそこの券売機で買って、
普通に歩いてここに来たんですよ。なのになんでもう出てるんです?」
「そこの券売機ですか?」
「そこの券売機です」
駅員さんも不思議そうな顔をしている。
券売機と改札口は、当然のことながら、
20メートルも離れていないからだ。
「少々お待ちくださいね」
乗車券と領収書券を手に、奥へ姿を消す駅員さん。
おそらく真贋の確認と、
タイムスタンプを調べているのだろう。
「...おまたせしました。
では、今回だけ特別に変更いたします」
いや、こちらに落ち度はないからね?
と言いたかったが、相手もこちらを疑うというよりは、
何が起きたのだろうという不思議そうな表情だったので、
台詞は飲み込んだ。
「再発行はみどりの窓口になります」
げ、あの列に並ぶのか、と思ったが、
それもこの駅員さんに言っても仕方がないので、
おとなしく列に並ぶ。
30分くらい待ってようやく私の番になる。
その時間を使い、何から話せばいちばん効率良く
相手に状況を理解してもらえるだろうか、と考える。
イレギュラーな事態だから、最初から説明しても、
不審に思われるだけだろう。
下手すると、時節柄クレーマー扱いされかねない。
「改札の駅員さんの了解を得ていますが」
続く説明を聞いた窓口担当者は、
一切疑問を発することなく、
「わかりました、しばらくお待ちください」
と言い残して奥に消える。
さらに10分弱が経過し、担当者はようやく戻ってきたが、
その後の事務処理は速かった。
クレカの返金処理と、新たな列車・席の検索、発券。
最後は笑顔で送り出してくれたが、
結局おわびの言葉はなかった。(笑)
今回は余裕があったからいいが、
これだけ時間がかかってしまうと、
何か予定のある人だったらアウトだし、
落ち度のない人間に不要な手間を取らせたのだから、
「ごめんね」の一言くらいあってもいいんじゃなかろうか。
そもそも発券して1分もたたずに発車するような列車のチケットを、
売るなよ、と言いたい。(笑)
最低でも5分前には買えないようにしておかないと。
システム・エラーでたまたま、というのでなければ、
そもそもの設定がおかしい。チケットを買う=乗車ではない。
買ってから、ホームに降り乗り込むまで、タイムラグがある、
ということを、システムの設計者は考えていたのだろうか。
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