『ブリッジ・オブ・スパイ』作品紹介

　スピルバーグ監督、コーエン兄弟脚本、トム・ハンクス主演のアカデミー賞トリオで、どんな名作が誕生するか、とても期待しています。これってスター・ウォーズに匹敵する注目作品といえるでしょう。

　物語は、東西冷戦下の1950〜60年代。　
　ソ連によるアメリカ偵察機撃墜事件“U-2撃墜事件”により、世界が戦争の恐怖に怯える中、平和の鍵を握っていたのは、ひとりの普通の男だったという意表を突かれるようなお話しが、実話だったことに驚かされます。

　主人公のジェームズ･ドノバンは、保険の分野で実直にキャリアを積み重ねてきた一介の弁護士でした。
　ところが彼は、ソ連のスパイの弁護を引き受けたことをきっかけに、世界の平和を左右する重大な任務を委ねられます。それは､自分か弁護したソ連のスパイと､ソ連に捕えられたアメリカ人スパイの交換を成し遂げることでした。
　良き人､良き父､良き人民として、平凡な人生を歩んできた主人公。そんな彼が、米ソの戦争の危機を食い止めるために、実現不可能と思われた作戦で、思いがけないアプローチを試みるところが見物です。史上最大の大どんでん返しのクライマックスに期待しています。
［日本公開：2016年1月8日］