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2015年11月02日20:28

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ギリシアの古代遺跡群を旅する

 土曜日曜と2夜にわたってギリシア遺跡の資料収集をした。ギリシアの神話と遺跡を研究されているご近所の作家(というより在野の研究者)から「インターネットで有益そうな写真や文献があれば見せてもらいたいの」とメモを渡され、気安く引き受けたのだった。彼女は私より10数歳年上でパソコンとスマホは使用されていない。
 メモには「アスピスの丘」「アテナ神殿」「デンドラ遺跡の古代墓地」といった用語が羅列されていて、ギリシア遺跡の門外漢はそれだけで歯が立たない不安があったのだが、とりあえず「アスピスの丘」なら「Hill Asupisu」(英語)、「Colline Asupisu」(仏語)……などと、英語フランス語イタリア語の地名表記を調べるというようなことから始めてみた。彼女は当然ギリシャ語にもっとも通暁しているのだが、ギリシャ文字なんて私は読めないので検索対象から外す他ない。日本語も含め各国語で検索をかけ、これはというHPを次々に開いてみる。そして内容の概括を掴みたいというページはGoogl翻訳で和訳を読んで、彼女に役立つ資料だと思えればプリントアウトした。が、アルゴリダ県だ、ミケーネ遺跡だと言われても場所さえ私は知らないものだから、やむなく該当する地域の地図を自分用に印刷してみたり、初心者向けギリシア遺跡の解説を読んだりしていると、2時間なんてあっという間だ。
 役に立ちたいというのとは別に、見栄もあった。というのも彼女は私のことを大いに誤解していて、20年も前から「出版界によくいる学者寄り・作家寄りの編集者」「俗化していない万年文学青年」「(彼女から見て)頭のいい人」と思ってくれているのだった。だから、検索してはテキトーな資料をプリントする、というわけにもいかず、役割期待を担って動くロールプレイングを少しはせざるを得なかった。誤解されるとあとあとこういう苦労がある。だからバカはバカを等身大で演じるのが本当はよろしい。
 今日の昼過ぎ、資料をクリアファイル2つに入れてお宅をを訪ねたらお留守だったので、簡単な説明書と手紙を書いて郵便受けに入れておいた。内心もっと時間をかけて資料を集めるべきだと思っているので、「同封した資料のなかでさらに詳しく知りたいことや、もっと鮮明な画像を所望される写真がおありなら、ご遠慮なさらずお申し付けください」などと書き添えておいた。役割期待、恐るべし(笑)。
 今日はほぼ終日、雨だった。午後4時、雨がやんでいたので、ラズリと散歩へ行く。
 うちから1キロのところに鎌倉でもっとも評価が高い和菓子屋「美鈴」がある。明日うちにお客があるので、電話で予約をしようと思いつつ、電話するのが億劫になって、そのままにしていた。当日行っても買えることが多いので明日の朝に行こう。
 が、ラズリとだらだらと歩くうち、「美鈴」の近くまで来たので、直接店に立ち寄って予約をすることにした。
「明日、上生(じょうなま)をひとつ予約したいのですが」とお願いしたら、明日は休みだと言う。えええぇっ、観光客がどっと押し寄せる祭日に休んでどうする? とは言わなかったが、休みなんだぁ、と落胆。
「もしよろしければまだ今日つくった上生がいくつかありますよ」と言われ、しばし考えたのち「ではもう一回、財布を持って来ます」と答える。単純な散歩の場合、財布なんて持ち歩かない。
 運がよかったのか悪かったのか。「美鈴」の上生を手に入れたいのならこれから急いでうちに引き返して買いに行くだけ。うちの近所には庶民派の和菓子屋としては鎌倉一の「大くに」もあるので、「美鈴」を諦めてもいい。
 帰宅してしばし考え、やっぱり「美鈴」に行くことに。
 今度は自転車に乗ったら、その瞬間、雨がふたたび降ってきた。やっぱ運が悪いなぁ。いや、ざあざあ降りではないので運がよかったと思うべきか。

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