平日夜は18:30〜だったので、ダッシュ
しないと間に合わないなぁと思っていたら、土曜の昼にトークショーのある回を発見
池脇千鶴さん、高橋和也さん、呉美保監督のお三人。通常料金のままだし、じゃあ行きましょう
ということで友達を誘って
桜ヶ丘小学校4年2組の新任教師、岡野(高良健吾)。まじめだが優柔不断で、生徒とうまく信頼関係を築けないばかりか、モンスターペアレントにも悩まされる日々。夫が海外に単身赴任中の雅美(尾野真千子)は3歳の娘・あやねとふたり暮らし。ママ友とはソツなく付き合い、良いママを演じていたが、自宅であやねとふたりきりになると、つい手を上げてしまう。独居老人のあきこ(喜多道枝)は、スーパーでお金を払わず店を出てきたところを店員の櫻井(富田靖子)に呼び止められ、認知症への恐怖に襲われていく。それぞれに悩みや不安を抱えたとある町の住人たち。やがて人と人とのつながりが生まれたとき、ささやかな希望が芽生え始める。
予告編やあらすじから予想はしていたが、様々な深刻な問題が描かれていて、観る方も気合いがいった。学級崩壊、モンスターペアレント、幼児虐待、独居老人、認知症等々。こう書くと、重くて観たくないなぁと敬遠されてしまいそうだが、"人が人を愛するとは"という普遍的なテーマが軸にあり、登場人物に変化や希望がちらりとみえる終わり方で、後味は悪くないのでお薦めしたい。
特に子供を持つ人は色々思うことがあるはず
子育てをしたことがない私にはその大変さも喜びも本質的にはわからないから、こんなことを言うのはおこがましいけれど。。
高良くん演じる新米教師の岡野が様々な問題を抱えて、へこたれて実家に帰った時のこと。姉の子供が岡野を"頑張って"とぎゅーっと抱きしめる。最初は照れて嫌がるんだけど、そのぎゅーの力に突き動かされて、彼の心境が変化して、生徒との関わり方にも影響していく。ここは観ている側もちょっと照れくさいんだけど、とてもいいシーンだった
尾野さん演じる雅美も相当精神的にきつい役だったと思う。笑顔を封印して、我が子への愛情の示し方がわからず、罪悪感はあるのに手をあげてしまう母親を誇張なくみせてくれてお見事
これは呉監督の演出手腕も大きいと思う。
実在感といったらこの方
雅美のママ友を演じた池脇千鶴さん。もー唸るほどの上手さ。こんなママ見かけるわぁ〜って感心しきり。雅美の苦悩に気づく重要な役なんだけど、出過ぎず、でもしっかり存在感を示す仕事っぷりに惚れ惚れ
トークショーでは、大らかで雅美がちょっと見下すような庶民的な役の為、プロデューサーに「太って下さい。」と言われたとか、なるべくダサく見える服を衣装合わせで選んだとか、裏話も聞かせてくれて楽しかった
実物は色気もあって、めっちゃ素敵な女性よ
高橋さんもにこやかに色々話してくれたし、呉監督も結構しゃべってくれるタイプなので、司会の人なしでもいけたんじゃないか
くらいのよい雰囲気でした。
新米教師の岡野、幼児虐待をする雅美、認知症のあきこ、スーパーの店員で知的障害の子を持つ櫻井。4人のあれこれを中心に描いた群像劇。各々のその後がめっちゃ気になるー
言葉にすると陳腐だけど、人と人との繋がりの大切さが心に沁みる素敵な作品なので、これはぜひぜひ
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