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2015年05月14日23:10

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GW合宿 その4

 採集記を記述する前に近況を少し。私の材箱(今年は雑甲虫狙いでかびたような古材を中心に持ってきてある=したがって今年は何も出てこない)はベランダ兼物置においてある。冬場はガラス戸を締め切れば部屋として使えるが、夏場はもっぱら開け放してベランダとして使用している。昼休み中に材箱を一応一通り眺める習慣となっているが、昨日すぐ耳の先で大きな羽音がして振りむくと材置き場のとなりにある物入れの棚にセグロアシナガバチが飛び込んでいくところであった。あれっと思って棚を覗き込むと昨年と同じ場所に蜂の巣がぶら下がっているではないか。すでに部屋数は10個ばかり造られており、女王蜂がせっせと餌や巣材を運びこんでいるようだ。またしてもこの棚は秋まで使用不能となってしまったようだ。



今年も1年お付き合い

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GW合宿 その4
 採集してきた虫の整理(タトウに並べる作業)はやっと半分を超えたあたりまで進んだ。それほど個体数をたくさん採集してきたわけではないが、なにせ時間がない。仮に時間がたっぷりあったとしてもビノキュラの下での展脚作業は目に負担を強い、疲れから一日の作業量は限られた量しかできない。だんだんと雑な作業となり、普通種など足が片側だけ出てればいいやということになってしまう。無理をしてもほとんど標本を壊す結果にしかならないのは情けない。


 さて最終日の6日です。夕方7時の飛行機のためほぼ一日中採集が可能。いつも通り朝8時に出発して午前中は伐採地で叩きとスイーピング採集。午後は龍良山の徘徊で締めくくる予定。龍良の近くに現在伐り出し作業中の伐採地を発見。まだそれほど大きな面積を伐っておらず採集には適当な状況。特に風が当たりにくい狭い範囲の伐採は風裏を読みやすく採集ポイントが絞りやすいのが良い。ネットとビーティングネットを担いで適当な場所に陣取る。強風で乾燥気味のため伐採枝を叩いても大したものは落ちないと見当をつけ、風裏になる場所のスイーピングとビーティング。刈り残しのタブの梢を叩いたら小型のタマムシが落ちてきた。ナガタマより太っているので何だろうと思いながら管ビン越しに見ると、どうやらナランダのようだ。

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また時々落ちてくる翅の軟弱な小さな虫は何となくジョウカイモドキ風。帰ってから検鏡するのが楽しみだ。一通り持ち場を叩いた後は虫の飛びそうな場所に座り込んで飛び出すムシをネットで掬う。カミキリは異常に少なく、やたらと目につくのはヒゲオヤジかクシコメツキくらい。唯一嬉しかったのはキモンハナ。対馬にも分布するとは知っていたが、ここでの初採集のカミキリとなった。お昼近くになって雲が日射しを隠し始めたのを機に再びビーティングネットに切り替えて林内に突っ込む。林床は乾き気味で落ち枝を中心に叩くとPさん御所望のクビカクシゴミダマがいくらか落ちてくる。しかしやたらとダニが多い場所で、特大サイズを含め大量に落ちてくるのに閉口しながら、それでもノルマを果たす。
 羊さんがコメツキモドキを下草上で採集しており、あちこちの藪や沢に潜り込みワラビの探索を行うがとうとう発生源を見つけることができなかった、非常に悔しい。


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 午後は龍良の森へ各人突入してそれぞれのポイントで採集する。私はできるだけ大きな立ち枯れ倒木を避けて落ち枝と木漏れ日の当たる下ばえの叩きを中心の探索を心がける。大きな木に集まる虫はそこそこ想像がつくので、美味しそうな立ち枯れはさっと流し眼を送るだけにとどめる。しかし本当に虫が少なく、落ち枝もキノコ類の付着がみられない。結局無難な大きな倒木や立ち枯れに吸い寄せられてお茶を濁してしまった。


唯一の成果
奄美に次いで自己採集2頭目となるアバタツヤナガホソカタ


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 採集を終了し帰り仕度を整える頃には林内は暗くなりかけていた。残した宿題を片付けるためいつかまたここを訪れる日があるだろう。その時もここが虫の楽園であることを願うばかりである。

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