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2010年10月04日22:52

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せんくら2010、その1

さて、せんくらも終わってしまい、ちょっと淋しい。
勝手がわかったぶん、余裕を持って楽しむことができた。来年の「せんくら2011」を楽しみにしよう。
というわけで、2泊3日仙台の旅を振り返って、余韻に浸るとしよう。

まず、初日、10月1日(金)。。。

最初に取ったコンサートは15時から。昼過ぎに着く新幹線で、仙台でランチをすることに。
駅ビルの中の牛タンの店「利休」に行ってみたら、すごい列。時間に余裕はあるので、臆せず並ぶことにした。意外に時間はかからなかった。厚く柔らかで美味。「利休」は最近オープンした吉祥寺の駅ビルにも出店しているのだが、メニューや味は同じなのだろうか。まずは仙台で、と思っていたので、今度入ってみることにしようと思う。

ホテルで荷物を預かってもらい、最初の会場へ向かう。

【遠藤真理@エル・パーク仙台ギャラリー・ホール】

せんくら最初のコンサートはチェロの遠藤真理嬢。

遠藤真理:チェロ
鷲宮美幸:ピアノ
原英里奈:朗読

という布陣で、宮沢賢二の『セロ弾きのゴーシュ』の世界を実現。
朗読に沿って、いくつかの小品を演奏するというスタイル。こういうのも悪くない。
開始後しばらく朗読のマイクが入っていなかったのが残念だが、仙台放送のアナウンサーだけあって上手い。キャラの演じ分けも堂に入ったものだ。
真理嬢のチェロも優しくて暖かい音色で、ゴーシュの物語に合っていた。『トロイメライ』の語り口の上手さはさすがである。
聴いたことのない曲も多かった。ポッパーという人の『ハンガリー狂詩曲』(だと思う、たぶん)がいい曲だった。プログラムに曲の一覧が出ているのだが、演奏順序がその通りでなかったので、曲と名前が一致しないのが残念と言えば残念。まあ、楽しめたからいいや。

終演後「次は友理枝ちゃんですね」と言われてしまった。バレバレだね。

【三浦友理枝@太白区文化センター展示ホール】

2本目は真理嬢の指摘通り、ピアノの三浦友理枝嬢。
メインはショパンの24の前奏曲の後半(13〜24番)。最初に挨拶代わりにエルガーの『愛の挨拶』。ヴァイオリンとピアノのデュオ版が良く知られているが、エルガーはピアノ独奏版も並行して作っていたのだそうだ。その後、ショパンと同時代の作曲家ということで、ひとつ上のメンデルスゾーン、同い年のシューマン、そしてひとつ下のリストの作品を演奏。ここでも一本芯の通ったプログラムを考えるのが彼女らしい。
プログラムは以下の通り。

01.エルガー:愛の挨拶
02.メンデルスゾーン:デュエット(無言歌集 第3巻より)
03.シューマン:トロイメライ
04.リスト:愛の夢 第3番
05.ショパン:24の前奏曲 後半(13〜24番)
<アンコール>
06.シューマン(リスト編):献呈

リストの『愛の夢』がとてもいい曲に聴こえた。甘ったるくなく凛とした雰囲気で弾き切るあたりが彼女らしいというところだろう。手垢の付いた有名曲も彼女にかかると新鮮に響く。
なんで初日に後半なのかというのはともかく、彼女のプレリュードは絶品だ。左手の打鍵の強さが凄まじい説得力を持つ。そうかと思うと、非常にリリカルでもある。
とはいえ、やはり全曲通して聴きたいというのが本音でもある。昨年は全曲で1本リサイタルを持っていたのだが、「初心者にも聴きやすい」というせんくらのコンセプトとしては少々ヘヴィになってしまうのだろうか。それでもバラバラにピックアップするのではなく、前半後半で分けたのは彼女なりの妥協点だったのかもしれない。
まあ、細かいことは言うまい。
リサイタル用のスペースではないので、響きがデッドで天井や壁に反射してしまうのが残念だが、それもこういうイベントでは仕方のないところ。それでも彼女の演奏の素晴らしさは実感できるだろう。
アンコールの『献呈』は『君に捧ぐ』という名称の方が知られているかもしれない。歌曲集『ミルテの花』の第1曲をリストがピアノ独奏用に編曲したものである。

終演後のサイン会で、終わったら挨拶しようと列から離れて待っていると、列が切れたときに彼女はわれわれを見つけ、満面の笑顔を見せてくれた。あまりに可愛らしい笑顔だった。サインを求める人が来るまでの間、しばし雑談。こういうのもコンサート後の楽しみになっている。

実は友理枝嬢の笑顔にKOされたのはむしろたぬ〜の方で、「トリオのときにおやつをあげる」ということで、仙台駅まで出て手ごろなお菓子を物色することにした。何軒か見て回って、可愛いというか、お茶目というか、ギャグになりそうなものを見つけた。
その後、歩いてホテルに向かう。地下鉄でひとつ先の駅なのだが、意外に近い。チェックインして、夕飯を食べに出かける。
昨年たまたま入って、なかなかよかったホテル近くの居酒屋。メニューはずいぶん様変わりしていたが、やはり料理が美味い。それに妙なものがたくさんあった。刺身の盛り合わせが美味なうえに安かった。いわゆる大衆居酒屋だが、大手チェーン店にはない魅力がある。店員さんもみんな感じが良い。「モーカの星」がなかったのが残念だ。。。ちなみに、モーカの星とはサメの心臓の刺身のことである。

というわけで、充実した1日を終えることができた。

では、2日目についてはまた改めて。。。
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