(後半)ワシーリ やっと眠れた。怖い夢も見なかった。二回、目が覚めただけだ。もっとも、右を下にして寝たので、そっちの肋骨が痛むけど。汗もかかなかった。ほとんど清潔といっていい。天気は曇り。とても快適だ。こんな天気はきらいだという人もいるけど
二人の薄のろスヴィトラーナ・ピールカロ藤井悦子、オリガ・ホメンコ編訳 時 1990年代前半 場 キーウ 人 ワシーリ アリスワシーリ (独白)人間は魂だけの存在ではない。肉体上の欲求からは、どうしても逃げられないんだ。おまえは、人間が肉体を持たな
200.名前関東大震災100年の今年において、朝鮮人虐殺の規模を小さく捉えたい――つまり現実から目を背けたい――人はたくさんおり、あまっさえ殺戮自体存在しなかったと言う人も後を絶たないが、ここに野田と柏の自警団に誤って殺された香川の行商人一行がお
島村盛助「火取蟲」について159.不二道島村大左衛門君行名徳行性温厚篤實ニシテ義侠心ニ富ム君天保十四年六月武蔵國須賀村ニ生ル中年病魔ニ犯サレ藥石効ナク将ニ瞑セントセシ時夢ニ冨士嶽ヲ見ル醒メテ淺間神社ヲ念ス數月ニシテ病癒エ是レ神靈ノ加護ニヨルコト
火取蟲島村苳三(盛助) 明治四十四年十月「帝國文学」一 雜木林を出はづれた所から路が二つに別れる。村の人が新道と云つてゐる方の砂利を敷いた道は二里ばかり距たつた奥州線のある停車場へつづいてゐる。他の、草に蔽ひかぶ
一月 ――戯曲より奇なり――11.ゴドー中学生の頃、僕はほぼ読書ということをしてませんで、あるとき両親から「ゴドーを読め」と勧められました。僕が作家になろうと思ったきっかけがゴドー、とい
1幕1連 p272-274 9分2連 p274-280 19分3連 p280-283 11分4連 p283-289 20分2幕5連a p289-300 30分5連b p300「五時をかなり過ぎて」-305 25分6連 p305-306 7分