〜 これでいいのだ 〜サンふじ 王林 ジョナゴールド「三個360円」 の値札を見ていや 正確にはそのリンゴパックを見ただけで躊躇することなく買った皮をむきながら そして食べながらふと想うリンゴのシーズンっていつだったっけ ともう春だけど 去
〜 オリジナル抗菌マスク入れ 〜おっ 鼻がむずむずするならばと地下鉄の車内でスーツの胸ポケットからおもむろに取り出してすっと装着する・・ちょっとはずかしいけどあー 使いたいでも 使いたくないだってもったいなくてたかが マスク入れされど マス
〜 自分 〜一日の内に 何回も悲観主義者になる過去の赤面するくるらいの自分の言動にもう取り返しのつかない事だと判っているのにひたすら 落ち込む一日の内に 何回も楽天主義者になる過去の赤面するくるらいの自分の言動を今の僕があるのは それらのお
〜 橋 〜汽笛が遠くで聴こえたいよいよだと兄の手をギュッと握るシュっシュっシュボっと威圧するかのような 蒸気の音が近づいて来る怖くなって兄の顔を見上げると兄は口をギュっとへの字にしてまだ遠くにいる蒸気機関車を見ている自分は兄の後ろに廻って顔
〜 いつか きっと 〜「こまちさん 一緒に函館に行かない?」『はやぶささん ごめんなさい 嬉しいけど途中までしかご一緒出来ないの』「そっかあ でもいつかきっと 最後まで一緒に走れる日が来るといいね」『そうね いつかきっと ね』
〜 妄想 〜『ねえねえ もう暖かいから 水から出てきてごらんよ』「よっこらしょっと ほんとだ 暖かい」『お外でお日様に当たって 甲羅干しするといいよ』「うん お願いする」
〜 妄想 〜『ねえねえ ボクたち出番まだかな』「そろそろ かもしれないよ」『どっちが 先かな わくわくしちゃうね』「そうだね 今日は特にピッカピカだもんね」『あっ! 男の子たちがこっちに来る』「わー いよいよだね」おれ このピカピカ
〜 その楽しみ方 〜幹線道路の下をなぞりながら走る地下鉄の路線に乗る時は 決まって目を瞑るましてや その路線の始発駅から終着駅まで地上の道路と風景を頭の中でなぞれる位に車で走り込んでいる時は 空想の醍醐味の極み地下鉄の線路は 地上の道路の右
〜 そのひと言がいえなくて 〜8人くらいは着ける大きなテーブルでなぜか僕と君だけしかいなくてそして君は高一の頃そのままの笑顔で僕がずっと色褪せることなく大切にしまっていた君と一緒に行動した場面の記憶にすっと 入って来た『林間学校の時って曳田
〜 相当 練習していた 〜昨日の朝ご近所の庭から鶯の初鳴きが聴こえてきたホーホケキョッいきなり これこそ鶯です と言う様な鳴き声僕は知っている相当な練習をして今日の完全形に至った事を最初は えっ? ひょっとして鶯? という感じだったケッ ケ
〜 憧れの関係 〜たまに 思いがけずに家に帰ると ブーがいるサリーがいないのがわかるとブーはサリーとしかしないお遊びを我慢してとっておくサリーが嬉しくてブーに微笑みかけるとブーは だーっ と言いながら 笑うそして おきまりのお遊び天国でブー
〜 湯船の底から見た菖蒲の葉っぱ 〜おそらく僕の記憶の中で一番昔つまり赤ん坊から幼児になったの頃の記憶母は節句を大切にした人で七草粥 雛壇 菖蒲湯 七夕飾り僕に 五感で教えてくれた菖蒲の節句の時には家に風呂場はあったけど近くの銭湯に僕を連れ
〜 不自然な書類 〜テーブルの脇の棚を整理していたら一枚のまるでかじられた様な跡がある書類が出て来た『お腹すきました ご飯ちょーだいな』「ご飯の前にちょっと聴いていい?」『はい なんでしょうか?』「この書類 かじられているみたいなんだけどひ
朝6時30分 陸前高田で朝焼けが終わって浮かび上がるただひたすらの平地ガソリンスタンド後と思しき無人のコンンクリートの敷地にぽつんと手書きの看板『ようこそ来てくださいましたご自由にお車を留めて休んでいってください』一本松と学校を見て計り知れ
〜 それでいいのだ 〜よし!と感じたらすぐに 実行するまてよ?と思ったらちょっとの間 立ち止まるどうしようかな・・と迷ったら とりあえず前に進む考え過ぎは 体によくない迷い過ぎは いい結果を生まないそれでいいのだ
〜 今度は二人だけ 〜カラン コロ・・・グワッシャーンお約束どおり 君は鐘を ある意味鳴らしてこの喫茶店のドアを開けた『あはは またやっちゃった こんにちは』音桶さんは真っ赤な顔で挨拶をしながらごく自然に二人席の僕の向かいに座った「マスター
〜 お留守番 〜「たっ だいまぁ〜」『&#%?』「うん 酔っ払っちゃたぁ あはは」『@◇?』「全然平気 ありがとね 今日ね君の故郷の星が大好きな人とお話ししたんだ」『!?☆彡BB8?』「いや いなかったけど 来週行くん
〜 64( ロクヨン) 〜前編/後編 二部作の完成披露試写会で原作者 監督 メインキャストが試写後に全員舞台に揃って挨拶夢を見ているようだった
〜カメラウーマン〜『汐ゐさぁー 私に感謝してる?』「なんだよ いきなり それに俺の事呼び捨てにすんの 女子じゃお前だけなんだけど それにその口のきき方!」『汐ゐだって私の事 お前って言うじゃん おあいこでしょ!?じゃあ 感謝していただいてお
〜青い空と緑の海と白い砂〜五月の湘南は春と夏の境のない曖昧で甘美な季節小学校高学年の男の子が海からの爽やかな風が松林で遮られたほんわりとした大気と思春期のたとえようもない胸の高まりに誘われ長ズボンから半ズボンに衣替えする季節松林の間の道を海
〜雛壇が飾られた広い部屋〜馬屋跡も洋風の離れも広い庭もある大きな古い家にその部屋はあった十二畳ほどの広さがありながら生活を営むに必要な家具はいっさい置かれずあるのは半畳の床の間と山水画の掛け軸と来客時以外は立て掛けられっぱなしの大きなテーブ
父は現像に出すお金も映写機を買うお金も無いのに一眼レフカメラや8ミリ撮影機をボーナスで買って撮りまくり何年も経って懐に余裕が出来ると現像してお酒を飲みながら眺めたおかげでテレビ番組に映像資料として提供できるほどの動画や静止画がかなりある僕の
早朝の 太陽の光が 駅に向かう道に 後ろから真っ直ぐ差して 僕の足を目いっぱい引き延ばす 一生に一度ではないけど一年に一度はそんないけてる日が訪れてもいいと僕は想う 2016年3月1