正助が竹内館で働くようになってからおよそ1年が経った頃、東北の出だというあるハンセン病患者の娘と出会った。娘はさやといい、正助と同じように患者が経営する旅館、津久井館で働いていた。さやは器量よしで利発そうであった。そして東北人らしい素朴さを
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