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2026年07月04日00:09

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映画2026年5月,6月

フォト
モーリ
ARCO アルコ
プラダを着た悪魔2晴れ
アギト 超能力戦争
ラプソディ・ラプソディ
人はなぜラブレターを書くのか
サンキュー、チャック晴れ
フォト
トゥ・ランド
ドランクヌードル
LOST LAND ロストランド晴れ
決断するとき晴れ
ゼイ・ウィル・キル・ユー
シンプル・アクシデント 偶然晴れ
富士山と、コーヒーと、しあわせの数式
Solo Mio
スマッシング・マシーン晴れ
フォト
OXANA 裸の革命家・オクサナ晴れ
ひつじ探偵団晴れ
スター・ウォーズ マンダロリアン・アンド・グローグー
箱の中の羊
Michael マイケル
シラート晴れ
モブ子の恋晴れ
君と僕の5分
フォト
ロングウォーク
死神バーバー雨
スーパーガール
わたしの聖なるインド
雲と大地のはざまで
急に具合が悪くなる
マジカル・シークレット・ツアー
フォトフォト
『プラダを着た悪魔2』は、久々に顔を揃えたアン・ハサウェイら4人の主要キャストが、20年という歳月を感じさせない姿で登場し、人物像も前作の延長線上にあることがなにより嬉しい。一方で、物語はこの20年間の時代の変化を巧みに取り込み、ファッション業界や社会情勢が一作目とは大きく様変わりした現実と向き合う。そのギャップが楽しくて続編として見事なアップデートだった。対する25年ぶりの続編『アギト 超能力戦争』は、出演者こそ年齢を重ねた風貌になっているものの、物語の熱量や作風は良くも悪くも昔のまま。要所で緊張感を削ぐような肩透かしの演出が入り、何度もハシゴを外される……もっともそれこそが『アギト』らしさなので、ある意味で期待通り。
フォトフォト
『ラプソディ・ラプソディ』は、ヒロインのキャラクターがあまりにも尖り過ぎていて感情移入できないのだが、その馴染めなさが作品全体に逆剥けのような居心地の悪さと独特の味わいを醸しているのが面白い。白眉はアパートで繰り広げられる長回しの二人芝居。役者同士の呼吸と演出の緊張感が噛み合い、この作品最大の見どころになっていた。味わいという点では、『人はなぜラブレターを書くのか』も印象的。全編を包むエピックな空気感が心地よく、物語の余韻を豊かにしている。主人公自身があのラブレターを投函してしまえば興醒めするところを、不可抗力によって託す展開にした脚本が絶妙。観客に解釈の余白を残しながら感情を着地させる手つきが見事。そして、アラフォー女優を主演に据えた石井裕也作品に外れなし(笑)
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かなりシビアな内容で鑑賞後にどっと疲れた『決断するとき』。感情を過度に煽ることなく抑制の効いた演出で登場人物の心の揺らぎを丹念に積み重ね、その静けさが終盤には大きな感情のうねりへと転化していく。観客を安全な傍観者の立場に置かせずに、多数派に迎合するのか、それとも孤立を覚悟してでも自ら正しいと信じる行動を選ぶのか。その究極の選択を「決断するとき」として、スクリーンの向こうではなくこちらにへ突きつけてくる。この問いは決して昔話ではなく、多数派の空気に抗うことが難しくなった現代社会でこそ、自らが正しいと信じる行動を選べるかという問いは日常に引き寄せられている。重く圧し掛かるこの邦題は見事で、原題『Small Things Like These』よりもよいと思う。
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一人の人間が生きた意味を宇宙規模で肯定する『サンキュー、チャック』。劇中の「私は広大なものを含んでいる」という言葉が象徴するように、人間はひとつの人格ではなく、無数の記憶や感情、出会い、選択を抱えた小さな宇宙だという解釈。その宇宙の終わりは、その人の世界が終わることに等しい。映画は世界の終焉から始まって、世界を救わず、偉業も成さず、英雄でもない男が、時間を逆行する構成をなぞりながら、自身が生きた事実そのものが価値であることを証明する。人は死によって定義されるのではなく、生きた時間の総体によって存在が形作られるという思想。しかしこの作品は鑑賞者それぞれによって感想が変わりそう。万人がもっとも共有できるであろう場面は間違いなく2度あるダンスシーン。特に1回目のストリートダンスは本当に楽しい。
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予告編があまりにも良く出来すぎていたことが『ゼイ・ウィル・キル・ユー』の不幸だったかも。鑑賞後に浮かぶ最初の言葉は“期待外れ”だった。バイオレンスもスプラッターもアクションも、結局は見せ方しだいだという事例で、素材自体は悪くないのに、演出がそれらを十分な快感へ昇華できていない。終盤のラスボスも緊張感より失笑が勝ってしまい、作品全体のトーンを崩してしまう。「ホラー版キル・ビル」という評も見かけたが、言いえて妙ではあるものの、誉め言葉には思えない。復讐劇の構造をなぞるだけで、映画としての独自性が乏しいので『キル・ビル』に例えるのは、そのまま本作の限界を言い当てている。
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本当にひつじが謎を解く映画だった『ひつじ探偵団』。冒頭にMGMライオンが「メェ〜」と鳴いた瞬間は嫌な予感しかしなかったが、その予想は見事に裏切られた。マヌケな巡査を配置することで、人間ではなくひつじたちが事件解決に奔走せざるを得ない状況を自然に成立させている脚本が巧み。動物映画の可愛らしさに寄りかかるだけではなく、ミステリーとしてもきちんと機能している。まさかこの映画で涙腺が緩むとは思わなかったセバスチャンのくだり、そしてラストのクラウドと2度も泣かされた。「悲しいことはワン、ツー、スリーで忘れよう」というのも生き物の習性に根差していて妙な説得力あり。ジョージ(ヒュー・ジャックマン)の読み聞かせの積み重ねによって成長したひつじたちが、同時に彼自身の贖罪にもなっている構成が実にうまい。体当たり禁止の掟を巡る伏線の回収や、「冬生まれ」をめぐるエピソードを通して差別意識にまで目配せするなど、児童向けと侮れないテーマ性も備えているのは、原作か脚本の設計がしっかりしているからだろう。今年はひつじ映画の当たり年かも。
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期待していた『Michael マイケル』は人物やドラマの掘り下げが物足りないので、これは完全に続編ありきを前提とした序章編だと信じたい。ステージパフォーマンスの再現は確かに見応えがあるが、それだけなら本物の映像を観ればいいのだから。映画だからこそ迫れるはずの“ひとりの人間であるマイケル”の葛藤や創作の源泉には殆ど踏み込めていない。スクリーンに映るのは精巧なトリビュートで、伝記映画として期待した内面への眼差しは希薄だと言わざるを得ない。続編を観ることで感想が変わることを願う。
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『スーパーガール』は前作『スーパーマン』以上に監督あらずともジェームズ・ガンの作家性が押し出された感が強く、キャラクター造形にも色濃く反映された印象。正統派ではないアンチヒロインとしての危うさや奔放さを貫いたことで、スーパーマンともワンダーウーマンとも異なる立ち位置を確立している。本来は無敵になり得るキャラクターだからこそ、太陽の種類による能力制限、アルコールや毒によるコンディションの低下、そして何より本人の“やる気”の欠如がブレーキとなり、リミッター解除の本格アクションを最後まで引っ張る構成が巧い。フル能力を解放する瞬間のカタルシスがしっかりと機能していた。この路線をぶらさず、さらにキャラクターを研ぎ澄ませていけば、新生DCユニバースを代表する存在へ成長する期待は大きい。ジェイソン・モモア演じる賞金稼ぎのロボもいいキャラで今後が楽しみ。ただしクリプトがほとんど寝ていたのだけは残念・・・

『LOST LAND ロストランド』『シンプル・アクシデント 偶然』『OXANA 裸の革命家・オクサナ』『スマッシング・マシーン』『シラート』『モブ子の恋』は個別にレビュー掲載予定。

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映画の友よ Vol.296
<『スーパーガール』『シラート』>
映画の友よ Vol.297
<『モブ子の恋』『冴えないボクと映えるキミ』>
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