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2024年07月10日00:00

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映画2024年5月,6月/渋谷にあった映画館〜昭和三十年代まで〜

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展示会「渋谷にあった映画館 〜昭和三十年代まで〜」
渋谷区郷土博物館での開催。渋谷で映画館が最も栄えたという戦前から昭和30年代までの常設映画館を漏れなく紹介している展示会。パネルによる写真と説明文がメインだが、当時のプログラムや入場チケットなどの貴重な現物もいくつか展示されていた。大正時代からの渋谷は映画産業反映期で、戦争によって一旦館数が減少するものの、戦後は渋谷区内に30以上の映画館が存在したという。明治から大正にかけて、商人の娯楽が演劇,落語から映画へと変化していく経緯を綴ったパネルでは、芝居小屋が映画館へと転身する例を紹介していて興味深い。
道玄坂から広尾界隈にまで拡大していく当時の映画館の中で、一番古いという渋谷館が明治42年8月の開館。場所が渋谷駅の真正面というロケーションに驚かされる。上映作品は日活系が先駆けで、東宝系作品が登場するのは戦後以降とのこと。
全劇場を網羅したマップパネルでは、空襲で焼失した場所も含めて50館が記載されている。圧倒的に館数が多い渋谷駅周辺エリアが33館、次が幡ヶ谷エリアの10館、恵比寿エリア6館、千駄ヶ谷エリア1館で、明治大正、昭和初期、戦後の3色に色分けされている。
現存する映画館との位置を照合すると、現在のTOHOシネマズ渋谷の場所には昭和初期から東横映画劇場、渋谷文化劇場、渋谷スカラ座の3館が名前を連ねる。西武渋谷店A館に相当する場所には、昭和13年4月開館の渋谷東京映画劇場。やがてここは渋谷シネパレス→シネクイントへと継承されていく。
一昨年12月に閉館した渋谷TOEIの場所には、渋谷東映劇場という名前で昭和28年11月から開業しており、実に69年の歴史を誇ってきたことが読み取れる。ここは現在Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下となった。百軒店界隈にも渋谷キネマという劇場が大正14年6月から存在したと記され、ここはパラマウント系の洋画を上映する貴重な場所だった模様。後のテアトル渋谷の前身がここなのだろうかと想像が膨らむ。
その近くには関東大震災の翌年に聚楽座が開業。初日には水谷八重子の実演があったと書かれており、最初はどう考えても年代が合わないと思ったが、調べたら水谷八重子の母親も同名を名乗る女優だったことが判明。
他にも興味深い映画館名が数多→道玄坂キネマ、銀星座、渋谷大映、東急名画座、笹塚ロマン映画劇場、キャノン座映劇、エビス地球座、神宮館。現在の渋谷区常設映画館は11館だが、この展示会で紹介されている劇場が現存館のルーツになっていることを全て紐付けする歴史も知りたくなる。

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