今にも倒れそうな
巨大な木が一本ある。
木の幹の上の方では
甘ーい、甘ーい、それは、それは
一度でも味わってしまうと
人間を駄目にしてしまう蜜が
溢れ出している。
先祖代々、甘い蜜を吸える人達もいれば
周りより声が大きくて、子ずるい人達は
上手い事引き揚げてもらえて
甘ーい、甘ーい汁にありつける。
気の優しい人達は、いつまで経っても
今にも倒れそうな木を
倒れないよう、一日中必死に支えるだけだ。
いつか誰かに引き揚げてもらえる事は
きっとない。
それは頭では分かってる。
根っこまで腐り切ってしまった木は
もはや倒れるのも時間の問題だ。
だけど、テストで、いい点数を出すやり方しか
学んでこなかった我々には
果たして、次の正解の木を見つける事ができない。
どんどんと、甘い汁を吸って
ぶくぶくとみっともなく太る奴らなんて
腐った木と一緒に潰されてしまえばいい
自分の頭で、次の木が見つけられないなら
一緒になって、潰されるのを待つしかない
だから、優しい仲間達よ
今の世の中のルールを作っているのは
甘い汁を啜ってる奴らだから
それとは、違う方向に行かなければならない。
ログインしてコメントを確認・投稿する