Primeにて、デル・トロ監督の『シェイプ・オブ・ウォーター』を観た。
デル・トロ監督というと、ずいぶん前に『パンズ ラビリンス』は観ている。
あちらも評判は高かったんだけど、俺の中では正直よくわかんなかった。なんというか、面白いと思わなかったんだよね。印象には残ったんだけど。子どもがひどいめにあって、あの世で幸せになる映画、という感じを持ってしまったくらい。
で、本作「シェイプ・オブ・ウォーター』。
前に町山智弘氏の本で紹介されていて、おおよその内容は知っていた。
あまり美人でない女性が、政府に捕獲された半魚人と知り合い、逃げる話くらいな印象。
たまたま見放題にアップされていたので、どんなものかなぁと思って観始めたら、こちらは妙に引き込まれたんだよね。
女優的な美人ではないかもしれないが、主人公のイライザは感じの良い女性だ。
彼女は、赤ちゃんのときに受けた傷によって、話すことはできない。
政府の施設で掃除等をする用務員として働く彼女の日常が、たんたんと描かれる。たんたんと、といいつつもシャワーシーンとかあって、男性視聴者目線を惹きつけられる要素は盛り込まれているけど。
イライザは施設に運び込まれた生物に気づき、こっそり近づく。
運び込まれた生物は、半魚人で、決してかわいいとはいえず、どちらかというと怪人チックな外観だ。
マッチョな施設の偉い人とか、潜入していたソ連のスパイ研究者とのやりとりもあり、やがてイライザは「彼」を逃がす決意をする。
同僚にも助けられ、「彼」を脱出させることに成功し、しばし自分の家にかくまう。
やがて恋に落ち、しばし幸せな時間を過ごすんだけど、やがては見つかり、追いつめられていく。
立ちふさがるマッチョな上司。
でも結末は、ハッピーエンドだったんだろうな。
『パンズ・ラビリンス』のときは、幸せになったのは死後の世界、もしくは死ぬ一瞬前にみた幻のように思えた。
でも、この映画の結末はきっと夢ではなかったと思う。
隣人として協力した友人が、「彼」と接する中で禿げた頭に髪が生えてきたり、大けがが治ったりという場面があった。
「彼」には、そういう力がある。
それが伏線だったのだろう。
この映画のレビューを書こうかと思ったんだけど、どうにも一口にまとめられない。
素直に引き込まれて観た。
でも、なにがどういう魅力だったというのが、うまくいえない。
咀嚼するのに、時間がかかるのかもしれないな。
ログインしてコメントを確認・投稿する