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2023年10月29日08:44

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【展覧会】永遠の都ローマ展(東京都美術館)

会場に入って最初の展示物が「カピトリーノの牝狼(複製)」だった。意外と大きい。狼は古代エジプトの猫ミイラのような顔付き。乳房はブドウの房のように見え、双子は乳を飲むというよりもお酒飲み放題で盛り上がっているような感じがする。

「ガイウス・ユリウス・カエサルの肖像」も興味深い。無骨さが前面に出ているゴリラ顔。カエサルの本当は顔はこの小振りの大理石像に近いのだろう。
この彫刻と比べると、「アウグストゥスの肖像」は整いすぎている。これは「アウグストゥス自身が理想としているアウグストゥスの像」と言うべきかもしれない。

本展覧会の見どころのひとつ、「コンスタンティヌス帝の巨像の頭部(複製)」「コンスタンティヌス帝の巨像の左手(複製)」「コンスタンティヌス帝の巨像の左足(複製)」。これらは本当に大きくてびっくりした。
国内では鎌倉や奈良の大仏、海外では大英博物館で「アメンホテプ3世」「ラムセス2世」の巨像などを見ているけれど、下から見上げているので、実際の大きさを理解していない。今回のように自分の目の高さで大きな像を見ることは貴重で珍しい経験になるだろう。

インパクトのある彫刻が多かったので絵画の印象が薄くなってしまったが、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージの「トラヤヌス帝記念柱の正面全景」だけはメモしておきたい。
カメラやドローンなどの機材がない時代にこの緻密さ。弟子たちと手分けして描いているのだろうけれど、レベルが統一されている。「すごい!」という言葉しか出てこない。

叶うならば、いつかローマで、カピトリーノ美術館の空間で、これらの作品を見てみたい。

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