「強欲」
目に見える物全てに名前をつけた。
それは、目に見える物全てを自分の物にしたかったからだ。
名前をつけたら、それらの隅から隅まで全てを舐め尽くし、しゃぶりつくす。
「暴食」
世界中のありとあらゆる物を食べ尽くす。
そいつが通った後には草一つ残らない
まるでハリケーンが通り過ぎた後みたいに
街から、畑から、ありとあらゆる物は、根こそぎ食べ尽くされる。
「色欲」
愛する人に巡り会えたはずなのに
美しい人と目があうだけで、疼いてしまう。
1人だけなんて、満足できるはずがない
沢山の心と体と触れ合って、１つになって
何度も何度も、果てしなく求め合いたい。
「嫉妬」
自分以外に注目がいく事なんて、絶対に許されない。
世界で、一番大切なものは、この私だから
いつでも、どんな時も、私を見ていなさい
私をないがしろにしたり、ぞんざいに扱うなら
その身は死を持って償いなさい。
「傲慢」
私に命令するなんて、身の程を知りなさい。
地球すら、私の赦しを得て、回っているんだから
全人類は、私の命じるままに生きていけばいい
生成与奪の権利は、私にしかない
勝手に死ぬことさえ、おこがましい。
「怠惰」
息をする事さえ、煩わしい。
一生、眠り続けていられたらいい
いつか、宇宙の真っ暗闇に放り投げて欲しい
無重力の海をただ、ただ、浮かんでいたい
考えることすら億劫だ。
「憤怒」
自分で考える力さえ奪われている。
その事に気がつかないように、世の中のあらゆるものは仕組まれている。
生まれながら、罪を背負わされている。
生まれてから死ぬまで、搾取され続ける運命
作られた罪に甘んじ続けるのか？
我々は、怒らなければならない。
それでもまだ、怒らずにいるならば、
それこそが、本当の罪だ。
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