「どんなカスタマイズしてるんですか?」
奥多摩の駐車場で一休みしていたら、突然バイカーに話しかけられた。
最近、あちこちで見知らぬ人から声をかけられるようになった。明らかに爺さんの素性を知っていて、昔乗っていたよとか、開発に携わっていたなんて人もいれば、珍しい外車と思われたこともある。
相変わらず幼稚園〜小学生くらいの男の子たちは熱い視線を送ってくるし(笑)、いまはそこに外国人も加わるようになり、中には笑いながらサムズアップしてくる陽気な奴もいる。大黒埠頭のPAに立ち寄れば、トイレから戻るとたいてい数人が爺さんを取り囲んでいる。元々生産台数が少ないのに20年も経てば、街中で見かけることはほぼないからなあ。
奥多摩で話しかけてきたオートバイ乗りの背後には、さきほどバックミラーに映っていたレーサー風のバイクが止まっている。若い彼は爺さんのことを知らないようで、鴨だと思った相手にちぎられたのがちょっと悔しいらしい。一見普通の国産セダンだが、中身は改造を施した爆速仕様車だと思いたいのだろう。(笑)
たしかにブレーキ・パッドをコントローラブルなスポーツ・タイプにしたり、シートの座面を下げ、かつセンター寄りにする低重心化シートレールに交換するなど、ちまちま手を加えてはいるけれど、それらは運転を快適にするためのアイテムであって、エンジンや吸排気系、足回りなどはまったくの無改造。消耗したパーツも純正品で交換しているから、車検は毎回余裕でクリアしている。期待に沿えずごめんね。
ただし彼の読みもまったくのはずれではない。車を購入後、個人が勝手に手を加えれば、内容によっては違法改造となって車検も通らなくなるが、メーカーが設計段階で改良し、カタログ・モデルとして販売すれば、どんな魔改造を施してあってもお役所的には無問題となる。爺さんはそんな「メーカー純正改造車」、しかも筑波3秒台(注・プロの運転です)は市販二輪車トップ・クラスのタイムだから、追いつけなくとも仕方がないんだよ、バイクのお兄ちゃん。
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