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2023年01月12日23:50

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旧作

 シネロマン池袋で橋口卓明監督93年「痴女の羨望 淫乱渇く」(公開題『濡れ三段責め』原題『午後の通り雨』)を観る。AV女優の姫ゆりが自身を演じるメタ構造。池島ゆたか監督のスポーツ新聞記者に依頼され、「小道具でエッチ」の連載が決まる。これは家にある普通の道具で性的快感を得ること。
 ここまでは現実と同じだが、以後一気にメロドラマに振れる。ゆりは再会した元恋人とともに、様々な小道具を試す。当然セックスに発展し、噓のないコラムは人気を博す。しかし元恋人は既婚者。この関係を妻が知るところとなる。
 脚本は橋口監督と瀬々敬久監督の共同。話がシリアスになると、記者と妻が小道具を試し、夫婦仲が改善されるコミカルな場面が入る構成はいい。
 しかし全体の重さはいいとして、主人公2人のキャラクターが不鮮明で入り込めない。最後もあっさりしすぎではないか。やや物足りない出来。
 「背徳義母とふしだら娘 狂喜乱舞」(公開題『疼く義母 猫舌くらべ』)は、山内大輔監督03年作品で、ピンク映画2作目。ヒロインは父親から再婚相手とその息子を紹介される。林田ちなみさんの義母は見た目から派手で、明らかに財産目当て。早速父親の金に手を付ける。
 息子はヒロインに「あいつは水商売で、客と次々結婚する下品な女」と語る。しかし息子はかつての男の連れ子。なぜ血のつながっていない息子を捨てないのか。その興味で見せる。
 義母はヒロインの恋人と、息子はヒロインの友人と関係がある。ピンク映画になら許される偶然だが、さらに息子はヒロインを好きになる。このインモラルな関係が一気に崩れる後半の展開がすごい。
 義母が息子とセックスるのかと思ったが、そんな安易なオチはない。ヒロインの恋人とも体の関係はあるが、息子の世話を焼く母親のような態度。男から巻き上げた金は、息子のために使う。この女は本質的に母親だ。
 息子はヒロインと結ばれながらも、母親と別れられない。2人が去っていくラストシーンは、意外や切なかった。カラミ重視のエクセスだが、その規制の中で山内監督の才気はすでに見えている。予想以上に楽しめた。
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