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2022年08月02日23:18

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見事な刺繍作品に触れ,ますます美術を好きになりました(ლ˘╰╯˘).。.:*♡

 これは素敵だなぁ。是非実際に鑑賞したいです(*˘︶˘*).。.:*♡

 皆様はどの季節がお好きでしょうか。マリンスポーツのお好きな方だと夏,ウィンタースポーツのお好きな方だと冬だったりすることも珍しくないでしょうが,多くの方は春や秋のように聞こうの穏やかな季節をお好みなのではないでしょうか。震え上がるほどの寒さではなく,かといって少し表を歩くだけで汗が噴き出してくるような暑さでもないというのは,人間にとってとても心地の良い季節です。
 では,かく言う僕は何時の季節が好きか。「1月中旬から3月までです」と申し上げると「何だい,それは」とお感じの方も少なくないことでしょう。僕はウィンタースポーツを特に好んでいるわけではありません。3月はなるほど春には違いありませんが「暑くもなく寒くもない」という気候になるのは半ばを過ぎてからでしょう。実際,3月上旬であれば関東でも雪が降ることも珍しくありません。では何故その時期が好きなのかと言えば,この時期には若い美術家たちの作品を数多く鑑賞出来るからです。例年1月半ばから美術大学・専門学校では卒業制作展が開催され,またそれに合わせるかのように在学生の皆さんの進級展も数多く開催されています。実は学生さんたちはこの時期にのみ展覧会を開催しているのかといえば必ずしもそんなことは無いのですが,この時期には沢山の作品をまとめて鑑賞することが可能ですし,何よりも大学や専門学校のホームページにも詳細な案内が載っているので展覧会の情報についても的確に把握可能です。そして展覧会に足を運べば別大学或いは別学年の展覧会のチラシも配布されていて,それ以外の磁器にはしばしばやらかす把握漏れの心配もありません。僕にとっては理想の季節だと言えるでしょう(◍•ᴗ•◍)

 その時期が僕にとって嬉しいのは「たくさんの作家さんの作品を鑑賞出来るから」というのも勿論大きな理由ですが,それ以外に「この季節以外にはなかなか鑑賞出来ないジャンルの作品に触れる機会を持てるから」と言うことも無視出来ません。通常ですと西洋画・日本画・イラストレーションなどは頻繁に見掛けますし,陶芸や彫刻も見掛けないではありません。しかしテキスタイル(染織・刺繍・服飾など)やガラス工芸などは卒業制作展以外で見掛けることは滅多にありません。だからこそ僕は卒業・進級制作展の機会を絶対逃さないようにしているのですが,それと同時にやはり残念な思いを強く感じるというのも正直なところです。僕は絵画だけを観たいのではなく,様々なジャンルの美術を万遍無く鑑賞したいのですから。
 実は卒業制作展には作者さんが詰めていて,作品解説などをして下さることも稀ではありません。あるテキスタイルの卒業展覧会で非常に素晴らしい作品を見掛け,すぐ脇に作者さんもいらしたので「本当に見事な作品ですね」と感想を述べた後「こうした作品を鑑賞出来る機会がなかなか無いのは残念です。絵画などと同じくらい,積極的に展覧会をやって頂ければ凄く嬉しいのに」と申し上げたことがあります。その方は「有り難う」と仰った後,理由を教えてくださいました。1つは「絵画などに比べるとテキスタイルを含む工芸作品の制作には時間を要するので,どうしても展覧会の機会も少なくなってしまう」こと,そしてもう1つは「絵画に比べて他ジャンルの作品の人気は低く,展覧会を頻繁に開いても絵画点ほどの集客が見込めない」こと。そういう問題があるのだよ,と語るその方の表情は,何だかとても残念そうに見えました。

 僕は美術に非常に疎く,絵画を含めて自らが制作したこともありません。ですから「絵画に比べてテキスタイル作品の制作には時間が掛かる」と言われても,具体的にそれぞれの制作にどの程度の時間を要するのかは全く判りません。たとえば版画とテキスタイル(捺染)との双方で使われるシルクスクリーンなどならば制作の所要時間も同じくらいなのではないかと思わないでもありませんが,或いは違うのかもしれず,またシルクスクリーン以外については全然見当すらつきません。
 しかし「絵画に比べて他ジャンルの作品の人気は低い」というお話には思い当たる節も無いではありません。僕自身「美術鑑賞が好きです」としばしば言っていますが,それをどこかで耳にした方に「絵を観るのが好きなんだってね」と問われます。たしかに絵画鑑賞も好きなので「はい」と答えていますが。そう言えば僕は美術品店にも何度かお邪魔しておりますが,古美術店は別にして絵画以外で販売されているものといえば陶磁器製品程度で,それ以外については殆ど見掛けたことがありません。紳士服店や婦人服店では色々な衣服が販売されていますが通常は自身の着用という実用目的で購入するもので,鑑賞目的ということはまずありません。

 どうも「美術と言えば絵画」という思い込みが世間には存在するようです。しかし僕などが改めて指摘するまでもなく,それは非常に偏った考え方ですし,そもそも勿体無いことこの上もありません。そのようなジャンルにも優れた美術作品はあり「絵画のみが美術として優れている」などということは全くありません。絵画以外に関心を持たずに鑑賞の対象から外すことは全く道理に合わないと言えるでしょう。
 この指摘には多くの方々のご賛成を頂けると僕は予想しておりますが「そうは言っても,具体的にどんな作品を観れば良いのか」とお感じの方もいらっしゃることでしょう。たしかに今までは絵画を中心にご覧になってきた方にとって,それ以外のジャンルの作品となると「一体何を観ようか」とお感じになることは容易に予想されるところです。
 僕はそんな方には「まずはテキスタイル作品,特に染織や刺繍の作品をご覧になってみては」とオススメしたいと思います。理由は実に単純で,それらの作品の多くは絵画とよく似ていて,絵画に馴染みのある方であればすぐに好きになれるからです。上述のとおり,捺染作品はシルクスクリーンという版画と同じ技法で制作されています。それ以外にも染織作品の中には「大きな布に具象や抽象の柄を擦り込む」という作品も多く,これなどは絵画そのものと言っても過言ではありません。では,刺繍は? これはもう「針を使って布に糸で描いた絵画」と言っても過言ではないでしょう。絵画を描くときには洋画家は油絵具や水彩絵具・人によってはアクリル絵具を使いますね。日本画家は岩絵具を使います。最近ではこれらを併用した作品もあるようですね。刺繍作品においては,それらの絵具と同じように糸を使って絵画作品を制作するのです。
 このように申し上げても,恐らく言葉だけでは納得出来ない方も多いことでしょう。しかしそんな方も,こちらの記事で紹介されているケイトリン・ヴェイツ氏の刺繍作品をご覧になれば「なるほど,これは絵画だ」とすぐに納得がいくのではないでしょうか。これこそが優れた刺繍作品の典型例です。僕は先ほどから一貫して「絵画のみに拘らず,様々なジャンルの美術作品を観ないと勿体無い」と繰り返していますが,こちらをご覧になった方であればきっと「本当にその通りだ」とお感じになるのではないか。或いは少なくとも「いや,やはり自分は絵画が良い」という方であっても,こちらの作品が絵画としても一流のものであることは認めざるを得ないでしょう。絵具に代えて糸で,そして絵筆に代えて針で描いた絵画です。

 かく言う僕も,ヴェイツ氏の作品現物を鑑賞させて頂いたわけではありません。しかしこちらの記事を観て「いつか必ず,実際に鑑賞したい」という思いを強く抱いています。そして同時に「絵画以外の美術作品にも興味を抱いているからこそ,ヴェイツ氏の作品にも匹敵するような数多くの優れた美術作品に触れることが出来たのだ」とも感じています。
 何だか,今までにも増して美術を好きになったような気分です(๑˃̵ᴗ˂̵)



「完璧すぎる」「美しい」 糸が織りなす刺しゅうの風景画がステキ まるで水彩画のよう
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2207/17/news008.html
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