札幌からの帰途に立ち寄った北海道開拓の村で、駅逓馬車に乗った（写真）。
牽くのは、小柄だが力が強い道産子だ。乗客１０人＋御者＋ガイドの１２人を乗せる（写真）。車体の重さも合わせれば、１トン以上の物を牽引して走るのだ。
速度は、安全を見越してか、自転車よりも遅めだ。乗っていた時間は、６〜７分くらいのものだったろう。
◎駅逓馬車のガイドさんは無言
単線のレールの左右は、開拓期の様々な建物が復元建築されていた。それは、かつて３回ほど観たことがある。
馬車の後ろに乗った女性ガイドさんが途中、主な建物などの説明をするのかと思ったが、彼女は最初から最後までダンマリだった。ただ料金の徴収と発車管理だけのようだ。ガイドとしてせっかく乗っているのにもったいないと思った。
終点の旧ソーケシュオマベツ駅逓所前に着いた。この辺は農村群で、開拓の村の最も奥にあるから、実は僕は来たことがない。前回も、ここの訪問は見送った。
◎旅人にとって大切な宿と足を提供していた駅逓所
僕たちの乗ってきた馬車は、馬を前後に付け替え（下の写真の上）、また元に戻る。まだ朝なので、ここから出発地の旧開拓使札幌本庁舎前まで乗る客はあまりいなかった（下の写真の下）。
旧ソーケシュオマベツ駅逓所は、説明によると現在の伊達市（道南）に明治４２（１９０９）年から昭和９（１９３４）年まで営業していた駅逓所という。
内部をのぞいてみた。厩があり、また上がりかまちの座敷では、行商人らしい客と、若主人とおかみさんが世間話をしているディオラマが設置されていた（写真）。
鉄道がまだ全道で敷かれていない明治から昭和初期までの時代、旅人は宿と足を駅逓所に頼るしかなかった。
◎レトロで美しい旧小川家酪農畜舎
次々と、観て回った。
網羅的に羅列していっても仕方がないので、印象的な建物だけ挙げていく。
旧小川家酪農畜舎は、明治期の先進的な酪農家の畜舎だ。レトロの外観が、とても素晴らしい（写真）。第１日目に観た札幌農学校第２農場の模範家畜房のように、手前２階に牧草を入れ、下の畜舎に落として牧草を与えていたようだ。大正末期に札幌農学校出身の小川三策がクラーク博士の国のアメリカから設計図を取り寄せて建築したという。
サイドから観た外観も、欧米の酪農家のようだ（写真）。手前の雌牛と仔ウシは、もちろん作り物である。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
写真をご覧になりたい方は、お手数ですが、
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202207200000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。
昨年の今日の日記：「北海道紀行��：小樽を歩くその４＝絶好のクルージング日和で小樽運河から倉庫群などを観る」
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202107200000/
追記 塩谷丸山で見た高山植物はハクサンチドリ
７月１４日付日記「札幌周遊記２０２２��：なだらかな土道の先に岩だらけの険しい道；安倍元首相の葬儀に多数」
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202207140000/で「名称不詳」として載せた塩谷丸山の登山道で見つけた花（下の写真２枚）は、その後の調査でハクサンチドリと判明した。追記として記す。
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