標識のある丸山山頂に戻る（写真）。岩場でゆっくりしたかったが、塩谷では１４時２分発の小樽行きに乗りたかった。時刻は、１２時をちょっと過ぎていた。その前の１２時４６分は、トレイルランニング並みに飛ばさないと間に合わないし、そんなのはややふらつき気味の脚では危険だ。
◎登山道の中央「分離帯」に紫のチシマフウロ
８畳くらいの広さの中央に立派な方向板が設置されている（写真）。これがあるところを見ると、丸山は子どもを含めて多くの人に登られいることが分かる。
この頃になると、後から登ってくる人たちが次々と現れた。下山中でも、登りの人とすれ違った。マイカーで来ているのだろう。
下山は、やや楽だった。それだけ急登はなかったことが分かる。きつい傾斜の岩道だと、足の指に負担がかかるが、丸山ではほとんど負担に感じなかったのは幸いだった。
登る時に気がつかなかったが、登山道の往復を隔てる分離帯のような中央部に、紫の可憐な小群落があった。チシマフウロである（写真）。分離帯のようにちょうど真ん中に咲いているから、登山者の踏み荒れを免れていた。
◎チシマザサに穂
それからさらに少し下ると、笹原のチシマザサ（ネマガリタケ）に紫色の穂が出ている（写真）。
チシマフウロもチシマザサの穂にも、登る時は気がつかなかった。それだけ登りに集中していたのだろう。
開花するのだろうか。６０年に１度の開花を迎えようとしているのか。
よく知られるように、竹の仲間は６０年に１度開花して、枯れるという。
竹の仲間は、地下茎を延ばして繁殖する。栄養生殖だから、周囲はみんな同一遺伝子だ。そのまま繁殖を続け、そのうち病気に感染すると、遺伝的多様性が皆無なので、一気に死んでしまう（枯れる）。
それを防ぐには、花粉を作って、風か昆虫に媒介してもらい、結実するというまっとうな性による生殖を行う必要がある。
数年後に訪れたら、ここは丈の低い雑草で覆われているだろう。種子から芽を出したチシマザサがさらに取って代わるのは、もう少し後だ。
◎駐車場そばに獣魂碑
やっと下山し、塩谷駅に向かう。
高速道路の下のトンネルを出ると、すぐ目の前に広い駐車場がある。まだ車は、いっぱいだ。これなら休日は、満杯近くになるのだろうか。
その駐車場の傍らの盛り土の上に、石碑がある。何だろうと思って、盛り土の上に登ったが、「獣魂碑」（写真）とあるだけで設置者も由来も書かれていない。帰ってからネットで調べてもはっきりしない。
砂利がきれいに敷かれ、碑の前のろうそく立ては比較的新しい。誰かが、毎年、供養しているのだろう。
◎余裕で戻れた塩谷駅
塩谷駅には、余裕をもって戻れた。ここでわずかに残ったペットボトルの水を飲み干した。前にも書いたが、塩谷駅の前にも近くにも、コンビニがない。しかし次の乗り換えの小樽には、ホームに自販機があるのを、昨日、確かめてあった。
後は、夕方に食事に出るまで、札幌そばの京王プラザホテルの部屋で、シャワーを浴びてのんびりしよう。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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