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2022年07月12日09:25

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【オペラ】ペレアスとメリザンド(新国立劇場)

あらすじを読んだときは「ゴローのパワハラがダメなんじゃないの」と考えていたが、舞台を見ていくうちに「メリザンドも無自覚にあざとくて、タチが悪いな・・・」と思うようになった。
メリザンド本人と黙役のキャストが同じタイミングで舞台に立つ様子が最初は馴染めなかったものの、登場人物たちの本心や見え方を同時に表しているのかもしれないと思い至ってからは、立体的な手法で面白いと感じられるようになった。だが、ややエロティックな演出に気持ちが引いてしまい、正直なところ、あまり楽しめなかった。

この作品は私にとっては全体的に難解だった。ワーグナーとはまた別の意味で観念的で、つかみどころがない。泉や髪、暗い森などにはいろいろな意味が含まれているのだろうけれど、それはボードレールやマラルメなどのフランス近代詩の世界観を多少なりとも知っていないと理解できないだろう。
そして、ドビュッシーの音楽も堪能したかったのに、舞台上のあれやこれやに気を取られすぎて、音楽を聴くどころではなかった・・・。



演出:ケイティ・ミッチェル
指揮:大野和士、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
メリザンド:カレン・ヴルシュ
ペレアス:ベルナール・リヒター
ゴロー:ロラン・ナウリ
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