模倣犯@読書感想文
旅行中、停滞時に読んだ本とはこれだ。
宮部みゆき氏はキャラクターを贅沢に使い捨てする人という印象がある。最近はシリーズ物も書いているようだが、キャラクターに感情移入したりしないのだろうか?と思っていた。
本作はその最たるものだ。キャラクター設定を丁寧に精緻に行って、そしてあっさり殺してしまう。そして、それこそが本作の主題だと思う。
大量殺人物だ。殺される各々の被害者にも人格がある。それが主題だ。
ミステリー小説の体裁を装った文学作品だ!とはいえ私は文学作品の定義を知らない。さっぱり判らない。だから村上なんちゃらがノーベル文学賞にノミネートされるのならば、宮部みゆき氏にもその資格があるのでは?と思ってしまう。
本作は1q84より先に発表された作品だが1q84への反論にすら思える。
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