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2022年05月23日22:13

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【オペラ】オルフェオとエウリディーチェ(新国立劇場)

オルフェオの第一声を聴いて驚いた。カウンターテノールなんだ!(←勉強不足・・・)
初めて観るバロック・オペラ。どこまでがバロックで、どこからが現代的な視点なのかが分からない。鑑賞の作法も違うような気がしてしまう。古楽器も使用されていたようだが、私の席からはオーケストラピットの全貌は見えず、チェンバロが中央奥に入っていることぐらいしか確認できなかった。雷鳴や風を表現しているパーカッションは面白い。何という名前の楽器だろうか。

音楽は、時折バロックらしいトリルがあるにせよ、あまり「ザ・バロック!」な感じはせず、なかなか斬新。
ソリスト3人のレベルが高い。オルフェオ役のザッソは声に伸びがあって素晴らしかった。ぜひまた聴いてみたい。エウリディーチェ役のウィルソンは声の美しさはもちろん、美貌と長身の持ち主で、舞台映えする。アモーレ役の三宅理恵も外国人歌手に引けを取らない声量だ。
踊りが入るのも興味深い。18世紀後半の本作初演当時、舞台で踊られたダンスがどのようなものであったのかはさすがに残っていないかもしれないが、いつか徹底的にバロックな演出でも見てみたいと思った。

どんなに深く愛し合っている夫婦でも、相手を無条件に信じて自分の身を託すのは、やはり難しいだろうか。
白いユリが印象的な舞台装置。白いユリは純真、貞節、高貴などの言葉と同時に、葬花をも連想させる。このオペラを象徴するのにふさわしい花だろう。



演出:勅使川原三郎
指揮:鈴木優人、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
オルフェオ:ローレンス・ザッゾ
エウリディーチェ:ヴァルダ・ウィルソン
アモーレ:三宅理恵
ダンス:佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコ、高橋慈生、佐藤静佳
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