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2022年04月10日17:03

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【オペラ】ばらの騎士(新国立劇場)

オペラを見始めて何だかんだで20年。ようやく、好きだと思える作品がいくつか定まってきた。その中の1つが「ばらの騎士」。今まで3度見て、3度とも泣いた。今回はどうだろうか。
新国立劇場では、コロナ禍になってからずっと中止になっていたブッフェサービスが屋外テラスで再開された。日差しが強く暑い日だったので、日焼けするのは嫌だったが、からりと晴れた青空の下で冷えたシャンパンをいただくのはとても幸せ。舞台そのものだけでなく、こうした非日常的な瞬間も「オペラ鑑賞」の魅力だろう。

新国立劇場のプロダクションでの鑑賞は2回目。少し飽きてしまうときもあったが、3幕目の元帥夫人、オクタヴィアン、ゾフィーの三重唱は、やはり泣けた。
そして、今まであまり気にならなかったこと、覚えていないことだったのに、今回の公演で気になった点がいくつかある。

元帥と夫人の間に子どもはいないのかもしれない。子どもがいたら別の展開になっていたように思う。
夫人も親に命じられるがままに元帥に嫁いだのだろう。元帥は自分の立場にふさわしい妻をそれなりに大切にはするけれど、心から愛する女性はどこか別の場所にいるのかも。
オクタヴィアンが20年後に元帥と同じようになっていたらそれはそれで面白い(フィガロ三部作みたい・・・)。
ファーニナルの、「やっとつかんだ貴族の地位を死守したい」「自分を嫉妬する者たちに笑われたくない」という気持ちは分かるけど、娘の幸せをもっと考えてほしい!「男爵が亡くなっても結婚しろ」とか、ひどすぎる!!

1幕目の最後、元帥夫人が「プラーター公園に行くかどうか、後で知らせる」と言っていた。結局、行ったのだろうか、それとも行かなかったのだろうか。
行かなかったのかな・・・と今は思っている。次回鑑賞するとき、この印象が変わるかどうか、興味深い。



演出:ジョナサン・ミラー
指揮:サッシャ・ゲッツェル
元帥夫人:アンネッテ・ダッシュ
オックス男爵:妻屋秀和
オクタヴィアン:小林由佳
ファーニナル:与那城 敬
ゾフィー:安井陽子
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