白熱する総選挙――というわけにはなっていない。
どこかしらけムードが漂っている。それもこれも、枝野の立憲民主党が非現実きわまりない公約を乱発したからだ。
◎「アメリカと議論する」? 決まったことを、何を今さら
「コロナ対策」として打ち出した公約の非現実性については、前に日記で批判した(10月15日付日記:「現代の夢物語を振りまく立憲民主党の選挙公約のペテン」
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202110150000/を参照)。
あまり問題になっていないが、防衛・外交政策でも、この党の非現実性はあからさまになっている(下の写真の上)。アメリカ軍普天間基地の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設中止を掲げているのだ(下の写真の下=建設工事の進む辺野古基地)。枝野は、記者会見でこう言った「いったん工事を止め、ゼロベースでアメリカと議論する」。
既視感のある破綻策である。政権を取る前の民主党代表クロ鳩(鳩山由紀夫)が、「最低でも県外」と普天間の県外移設を公約し、それもあってか政権に就くや、移設先をあちこち当たったが悉く失敗し、再び普天間に戻った経緯だ(写真=移設先を辺野古以外にいろいろ探したが、結局は振り出しに戻った。この時の閣議決定では、反対する連立相手の社民党閣僚・福島瑞穂を罷免して強行決定した)。
◎沖縄県民の期待感をまたも煽る愚策
アメリカは、クロ鳩の移設案に歯牙にもかけなかったし(普天間基地返還は、そもそも橋本龍太郎政権と合意していた)、徒に沖縄県民の無駄な期待感を煽っただけだった。そのために、辺野古移設が今も地元の左翼陣営の忌避感の前に順調に進んでいない。
枝野は、同じ愚を繰り返そうとしている。
むしろ東アジア情勢は、クロ鳩時代より悪化している。北朝鮮ならず者集団の核ミサイルが沖縄のアメリカ軍基地を狙っているのは周知の事実だし、強大化したスターリニスト中国が台湾侵攻・占領の意欲を隠さない。
◎立民党内の保守派はなぜ黙っているのか
そんな時に、普天間を撤去し、辺野古移設も白紙化して、ゼロペースでアメリカと交渉すると言っても、玄関払いされるのが関の山だ。絶対にアメリカは、交渉のテーブルに乗せようともしないだろう。
むしろスターリニスト中国は勇気づき、台湾侵攻を早めるかもしれない。危険な火遊び、としか言えない。
ここまで枝野が、軍事・外交オンチの陥っているのは驚くべきことだが、立憲民主党内の保守系議員(保守派はかなり自民党に移り、数は減っているが、まだ少しは残っている)は、なぜ枝野の妄言を黙っているのか腑に落ちない。
注 容量制限をオーバーしているため、読者の皆様方にまことに申し訳ありませんが、本日記に写真を掲載できません。
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https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202110230000/をクリックし、楽天ブログに飛んでいただければ、写真を見ることができます。
昨年の今日の日記:「ニトリが目を付けた島忠の意外な価値;それまで気がつかれなかった価値がTOBで明らかに」
https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202010230000/
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