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2024年05月12日01:19

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大河ドラマで柄本佑の演じる心優しい藤原道長は、後に傲慢な権力者に変わった!?

 毎週日曜日、NHK大河ドラマ『光る君へ』を、今年は例年にないつまらなさで観ている。つまらなれば、観なければいいじゃないか、と言われそうだが、チャンネルを合わせることの多いNHKなので、惰性で観ているだけだ。

◎若い頃の道長は心優しい公卿だった?
 何がつまらないと言って、民衆の苦境をよそに、そこから全くかけ離れた宮中の、天皇と関白などと公卿のドロドロした駆け引き、陰謀が際限なく続くからだ。アウトドアの合戦などの場面も全くなく、舞台は宮中と「まひろ」(紫式部)の家だけだ。NHKはずいぶん安く大河ドラマを制作している。
 この時代、平安京の庶民の住まいは粗末な長屋を仕切ったもので、地方なら縄文時代以来の竪穴住居だ。それを考えれば、雲上人である貴族や公卿の豪華な日常は、どうしても違和感を感じてしまうのだ。
 また、ちょっと僕の知識から違和感を感じるのは、柄本佑の演じる主人公の藤原道長の心優しい青年公卿である(写真=道長を演じる柄本佑とまひろ役の吉高由里子)。宮中でただ1人、庶民のことを思い、公卿たちの贅沢や華美な行いを戒める。

◎史上最も傲慢な和歌を詠む
 しかし後年、左大臣、内覧となって、自分の娘を3代にわたって中宮(皇后)におさめ、絶大な権力を掌握した。「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」とまで傲慢な歌を詠む姿と、どうにも一致しない(写真=絶頂期の道長)。
 人は歳と共に変わる。また権力は、人を堕落させる。だから年を重ね、権力に近付くと共に、道長も次第に増長し、傲慢になっていったのか。
 放映開始まだ半年もたたない5月段階では、若い頃の道長と歳を取ってからの道長とは深い、大きな断絶がある。

◎後の宮中行事などの参考書となる世界最古の直筆日記『御堂関白記』
 藤原道長と言えば、『御堂関白記』(写真)という日記が名高い。政権を獲得してから、幾度かの中断や休筆を含め、20年以上の宮中の行事・出来事や身辺雑記が記録される。
 現在、近衛家の陽明文庫が所蔵する。現存する世界最古の直筆日記とされ、国宝に指定。2013年にはユネスコの記憶遺産に登録されている。
 この日記は、後に宮中で行われる催事などの際の参考書、バイブルとして利用される、日本史上極めて重要な文献だ。

◎後の五摂家の祖
 また道長の藤原家は、後に分流して、摂政・関白を継承する「五摂家」と呼ばれる家格の最高頂点になった。五摂家とは、近衛、九条、二条、一条、鷹司の五家を言う。
 昭和前期に対欧米との外交に行き詰まりつつあった日本の舵取りを任された近衛文麿は、近衛家の第30代当主だから藤原道長の遠い子孫となる。

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昨年の今日の日記:「函館の旅(9):函館山を下りて元町末広町重要伝統的建造物群保存地区へ」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202305120000/

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