今、現時点の仕事に決まるまで、紆余曲折があった。
2018年の晩夏、俺は三回目の教員採用試験をしくじったので、転職活動をする羽目になった。
俺はもう一度、臨時教師や非常勤講師の道へ進もうと、当時考えていた。そのためには、大阪府の教育委員会にて、講師登録の申請を行わなくてはならなかった。
だが、そこに待ったをかける者がいた。三回もチャンスを与えたんだから、いい加減にどこでも良いから働け、とのことだった。
チャンスを与えただと?感謝乞食に何か言うつもりはないが、これは俺としても聞き捨てならない。
誰のせいで、こんなに後手後手に回ってると思ってんだ。
手前が余計なことを焚きつけたせいで、俺はこんなに遠回りをしたんだ。
と考えていた。
もし僕が、家業やら世襲で跡取りになるための過程なら、苦労させられるのも頷ける。なぜなら、それは家の一大事だからだ。俺の働きにより、稼業の存亡がかかっている。
だが、俺の進退を決めるのは、教育委員会であり、必然、その連中の意向に沿う形でなければ、門前払いされるだろう、そうでなくても、落とされるにきまっている。
ただでさえ、教師はブラックと広まっており、俺の周りの誰一人として、目指しているなんて聞いたことがなかった。必然、俺には当時、仲間もいなかった。
さて、ここで「コンコルド効果」というものをご存知であろうか。
簡単に言えば、「ここまで投資して、引っ込みがつかない」という状態であった。これを回避するには、周囲と連携して、時勢をしっかりと見極めなくてはならない。
だが、あの人にはそれが出来なかった。
「安定している」「食うに困らない」
その最善の方法が、教師になることであった。
確かに、それには一理あるだろう、ただし、あんたの時代の前提の話ならな。
当然、人によっては我慢できない部分は違うだろう。あの人は、「金の心配をするなよ」
「試験に集中できる環境だぞ」「金で苦労をかけてないぞ」
と。だが結果として、俺が就職する機会を、どんどん奪っていた。
俺が我慢できないのは、「周りが所帯持っている、就職している」といった、努力して、かつ周囲に対しても恥ずべきことではない、といった事でさえも、さも、「俺が望んだこと」のようにされて、遠回りさせられていることである。
奇しくも、祖母が他界した年であり、祖母をダシに使ったもの、「試験を突破すること」それがお婆ちゃん孝行だぞ、と、何一つ響かないことを抜かしやがった盆暗どもへの猜疑心であり、ひとえに憎しみが、俺の心に渦巻いていた。
どうして、苦しい時、入院している祖母に会わせてくれなかったのか、そんなに難しいことか?。
そしてその際、叔母や姉に「あんた、いい加減区切りつけなさい」と、矛先を向けられた。「何の」とは名言しない。後ろめたいことの報いは、自分で解消してくれ、
そして、母の「感情のゴミ箱」にされ続けていた。祖母を励ますのではなく、弱っていること、俺に会いたい、とい言っていたこと、と言う割には、叔母の言いなり?と思っていた。まあこの人は結局他人だ。「おふくろ」の感覚もない。
「自分を追い込むこと」「心をぐしゃぐしゃにされることの辛さ」を与えてくれたのは感謝だが、俺にはそれを癒す存在が必要なのだろうと思った。
ただ、「お婆ちゃんに会わせられんで、ただ働きたいだけだったろうに、遠回りさせてしまって、すまなかった」と謝って欲しかった。もちろんそれは、無駄である。むしろ「あんた(俺)が、いつまでもふらふらしてるから、お婆ちゃんは気苦労が祟ったんだ。こんなに教員なれるようお膳立てしてるのに、お前ってやつは…」
はあ、そうですね、自己満足、ワロタワロタ。
癒しとは…
その一つが、とにもかくにも就職である。
大阪市の常勤講師に登録したり(おそらく中学校から電話があったので、病欠の先生の代わりだろう)、ＳＥＣＯＭのハローワーク募集行ってみたり、
ともかく不安だった、
2019年の年明けには、某転職サイト、ぶっちゃけDODAから面談の話がきた、転職相談である。親身さを装ってはいるが、とどのとまり口入れ屋である。ある企業への紹介料、斡旋料で、糊口を凌いでいる業種の人たちである。
キャリアアドバイザーが、当時俺にとっては神のように思えていた。途中ミスって、３０社ぐらい営業職を申し込んでしまったが、悉く落ちた、当たり前である。受かる要素がない。これは、高校の時通っていた、塾の人にも言われたが、センターしくったら、私大に全力を注げよと、何を俺は「いや、こんなにやってきて…」と言っていたのか。ある一定以上の大学入れば何とかなるのに、努力の方向が空回り過ぎだ。
その「空回る理由」は別途書くとして、誰も見ない日記でも、きちんと、俺のその時の心情をファイリングすることが大切だと思った。
そこで、派遣会社の正社員として頂いた。だがそこは、早い話、二か月で終了した。そして、自主退職にするシステムは、その会社は万全であった。
再び、ＤＯＤＡを頼る。次の会社は、パッキンの家内工業だった。
ここでもトラブルが起きる。2019年の年末の月から、露骨なパワハラが起きた。
最後は、文字通り大乱闘で幕引きとなった。前年の塾の非常勤講師時代からは、考えられないほどの環境の変化と、そして信じられないほどの暴力沙汰である。
次回へ続く。
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