2021年9月22日劇場鑑賞
想像を越えなかったけど、想像通りの映画という意味で満足はしている。
しかし、せっかく映画化したのでもう少しドラマチックな展開を挿入しても良かったと感じました。
物語は、東西冷戦下のソ連で現体制に危機感を覚えた高官による機密情報のやり取りをイギリス人商社マンの手を通してやり取りされた実話を描く。
実話ベースのため、結構地味で淡々と進行するので、正直話運び自体は退屈でした。
しかし、主演したベネディクト・カンバーバッチの役者魂というか肉体改造的な瘦せこける様子はとても正視に堪えないもので、ソ連の刑務所で尋問や嫌がらせを受けながら何とか耐えている様子が力強く描かれていました。
なお、商社マンとしての給料+運び屋の成功報酬により得た高額報酬をボーナスと称して豪遊する様子を奥さんが浮気と勘違いする家庭的な場面は、他のスパイものと一線を画す本作の白眉だったと思います。
ちなみに、奥さんが友人に夫の様子が変で、「夫が出張から帰ると激しいの。」と相談する場面は友人だけでなく私も失笑しました。※女の勘は鋭いので、金遣いや自分に対する態度で何となく夫がソ連に行くことに対して不安を覚えていたという意味。
ソ連の情報機関が内部のスパイを探し当てる場面で、何が感心したかというと好きなタバコをプレゼントして一服盛り、入院している間に家を調べ、証拠を見つけていたということが語られるのですが、相手の嗜好や家族構成、娘を溺愛している等の人間関係まで把握しているうえでの罠だということが凄いと感じました。
また、主人公が逮捕される場面も、飛行機に乗っていて親しげに話しかけた人が実は敵だったとか、モスクワでの行動が筒抜けで泳がされていただけだったのかと分かる良い場面でした。
それと、どこの国でも接待というのは飲食や女の子のいる店が使われるのだなと思った次第です。
火を貸してくださいとかタバコある?等タバコを使った会話劇を楽しめるのも懐かしい感じがして良かったです。
地味ですがキューバ危機の裏でこのようなやり取りがあったと思えるだけでも一見の価値ありです、お勧めです。
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