mixiユーザー(id:2083345)

2021年09月19日16:12

327 view

9/19 サーリネンとフィンランドの美しい建築展@パナソニック汐留美術館



前日記
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1980375869&owner_id=2083345

ランチ後まだ余力があったので、上記展覧会も二人のマイミクさんとご一緒することにした。
とはいえ、これこそ全く未知の分野。このフライヤーが美しかったのと北欧の家具や雑貨は日本でも人気だし、と入場。
隈研吾展もそうだったが、かなり熱心に見る人で思ったより混んでいる。建築関係のお仕事の人が多いのかな。

https://panasonic.co.jp/ls/museum/exhibition/21/210703/
フォト

美しい森と湖で知られる北欧の国フィンランド。日本でもファンの多いフィンランドのモダニズムの原点を築いたのがエリエル・サーリネン(1873-1950)です。サーリネンはヘルシンキ工科大学在学中に出会ったゲセリウスとリンドグレンと共同で設計事務所を設立し、1900年パリ万国博覧会フィンランド館の建築が好評を博して、みごとなデビューを果たします。初期の作風は、ナショナル・ロマンティシズムと称される、アール・ヌーヴォーの影響をうかがわせながらも民族の独自の文化的ルーツを表現した建築で、当時、独立を求めていたフィンランドの人々を鼓舞させるものでした。
3人はやがて、静かな自然のなかで暮らしながら協働し、芸術家たちと交流できる理想の生活の場として、ヴィトレスクをつくります。住宅、商業建築、公共建築、駅や都市のデザインと、次第に幅を広げていくサーリネンの設計活動は、20世紀前半の近代化と手を携えていました。その作風は、多様な文化を受け容れつつ民族のルーツを希求した初期のスタイルから、独自の形態を通じて新しいフィンランドらしさを提示しようというモダニズムへと展開します。
本展は、1923年の渡米までのフィンランド時代にスポットをあて、図面や写真、家具や生活のデザインといった作品資料の展示を通して紹介します。つねに革新を求めつつ、自然や風土に根ざし、光と陰影をとりこんで豊かな表情を見せるサーリネンのデザインは、生活のあり方を一歩立ち止まって考え直す時を迎えている今の私たちの心に深く語りかけるでしょう。

プロローグ サーリネンの建築概念を育んだ森と湖の国、フィンランド
第1章 フィンランド独立運動期ーナショナル・ロマンティシズムの旗手として
第2章 ヴィトレスクでの共同制作ー理想の芸術家コミュニティの創造
第3章 住宅建築ー生活デザインの洗練
第4章 大規模公共プロジェクトーフィンランド・モダニズムの黎明


《1900年 パリ万博 フィンランド館》フォト
1896年サーリネンは、ヘルシンキ工科大学の同窓ヘルマン・ゲセリウス、アルマス・リンドグレンとともに、ゲセリウス・リンドグレン・サーリネン(GLS)建築設計事務所を設立、1900年のパリ万国博覧会のフィンランド館の建築を手がける。

可愛らしく素敵な建物。

1900年パリ万博といえば、今年庭園美術館で見たラリック展で、ラリックがフランスのパビリオン装飾を手掛けたことを思い出す。この年のパリ万博は日本でも近代工芸の粋を結集させたことでよくあちこちの展覧会で紹介されていた記憶が。

《ポポヨラ保険会社ビルディング》
フライヤー掲載の美しい螺旋階段は、このビルの中央階段。
フォト
正面玄関の装飾には、重厚な熊の彫刻。
フォト
この熊やフィンランドの民族の営みを著したレルーフなどは、アイヌの藤戸竹喜の彫刻と共通するものがあると感じる、どちらも北方の民族だもの。どちらも自然の豊かさと厳しさを知り、大地に根ざして力強い。

サーネリンの初期の作品は、民族叙事詩「カレワラ」を源流としているとの解説があったが、ミュシャの大作《スラヴ叙事詩》ができたのもこの頃だったような…世界的にナショナリズムが沸き起こった時代なんだね。

《ヴィトレスクのサーリネン邸のダイニングルーム》フォト
展示では、どうしても写真パネルが多くなるので、その一部を再現したりと、工夫が凝らされている。
フォト
サーリネンは、建築だけでなく、室内装飾をトータルにデザイン。
北国らしいウールでできたドアカーテンや分厚い絨毯も温かみのあるデザインだし、オークの椅子も素敵。
フォト
なかでも、バラの刺繍のテーブルクロスやクッションカバーも可愛くて。
《バラのタペストリーのスケッチ》フォト

サーリネンは絵も得意だったということで、図面だけでなく透視図が美しかった。
フォト

ただ、フィンランド独立後の情勢は不安定で、サーリネンはアメリカへ移住。その後の活躍の方が世界的には有名だそうで、今回の展覧会はフィンランド時代のサーリネンを紹介する貴重な展覧会だったようだ。



これまでサーリネンと言っていたのは、エリエル・サーリネンのことで、息子エーロ・サーリネンもまた有名なデザイナー。彼がデザインしたチューリップ・チェアの展示もあり、この私ですら、ああ、見たことある!
フォト
生活に溶け込んだデザインは、ずっと継承されるのね。


撮影可は、父エリエル・サーリネンデザインの椅子。座ることも可能、こちらも座り心地よく。
フォト



9月20日まで

パナソニック美術館のスタンプがまた4つ溜まったので景品と交換。前回はフリクションペンだったが、今回はルオーのメモ帳。


フォト

近くでお茶して4時。ここで私は「脱落」(笑)して、お先に失礼する。これまで見なかったジャンルの展覧会のはしご、楽しゅうございました。


25 21

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年09月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930