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2021年08月04日22:33

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カリコレ

 シネマカリテで「カリテ・ファンタスティックコレクション」。時期が職場の繫忙期と重なるので、興味があるのに観られず、今回は2本。
 「スレイヤー 7日目の煉獄」はジャスティン・P・ラング監督作品。95年、ローマ教皇来訪に沸くボルティモア。ここで悪魔祓いが行われている。しかしとりつかれた子どもは死に、ベテランのキース・デヴィッド神父も死ぬ。助手の若い神父はパニックになるばかり。
 この冒頭は、韓国映画「メタモルフォーゼ 変身」を思わせる。しかし以後はあちらが一家を守る閉じた世界に入ったのに対し、こちらは国中を回って悪魔を倒す開かれた世界。
 現在、若い神父は悪魔祓いの指導者となり、新人神父ヴァディール・デルベスとともに、悪魔祓いの旅に出る。
 バディ物のエクソシストだが、指導者は若者に丸投げし、あまり出番がない。低予算映画なので、主演のガイ・ピアースを長時間拘束できないのかと、裏の事情まで気をまわしてしまう。
 あのオチを見ると、それも納得。しかしオチが途中で読めてしまうのはマイナス。そして中心になる悪魔つきの少年はどうなったのか。悪魔のせいとはいえ、家族を殺しているのだから長期間服役となるのか。途中で曖昧になってしまうのが残念。
 冒頭の悪魔祓いの迫力や、国中で悪魔つきが続出しているのは、前政権のアメリカの暗喩のようで面白いが、やや物足りない出来。
 「スティーラーズ」はマイケル・オーウェン監督作品。原題は「TWIST」。なんと「オリバー・ツイスト」の映画化。冒頭に原作小説が出てくるし、ナレーションで「歌も踊りもない」と宣言する。これはデヴィッド・リーン監督作品やキャロル・リード監督作品とは別物と言うことか。
 舞台は現代。オリバーはパルクールの技を駆使してビルにスプレーアートを描く動くバンクシー。
 オリバーが知り合う同じパルクールの名手の若者たちは、フェイギン配下の窃盗団。マイケル・ケイン演じるフェイギンは原作と違い、若者たちを「私の子ども」と呼び、金持ちしか狙わない新自由主義下の義賊。
 原作通り悪辣な悪辣なサイクスは、レナ・ヘディが演じて女性に設定されている。ナンシーとは同性愛関係。ドジャーも女性になっている。いかにも現代を意識した改変。
 中心になるのは、かつてフェイギンを陥れた男への復讐戦だが、ケイパー物としてはち密さに欠ける。
 しかしこれは疑似家族のもと、成長するオリバーと若者たちの青春映画としてみれば、違った面白さがある。オリバー、ナンシー、サイクスの三角関係とは意外だ。こちらは面白い作品。
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