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2021年05月07日05:14

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ワクチン接種の進捗が武漢肺炎からの経済回復の明暗を表す先進国

 ワクチンが世界各国の経済回復の明暗を映し出す局面になった。
 4月30日、EUは、ユーロ圏の今年1〜3月期のGDPが前期2020年10〜12月期より0.6%減、前年同期比より年率換算で2.5%減になったと発表した。1〜3月期は、前期に続いて2期連続のマイナスだった。
 これに対し、アメリカの同1〜3月期のGDP伸び率は年率換算で6.4%の高い回復ぶりだった。

◎不振の日本尻目にアメリカの回復は絶好調
 さて、それでは我が日本は――。今年1〜3月期のGDP成長率はまだ発表されていないけれども、民間エコノミストの予測を総合すると、EUよりさらに悪い前期20年10〜12月期より年率換算4.5%減である。
 EUが悪いのは、主要国であるドイツもフランスも、武漢肺炎パンデミックで依然、経済はロックダウン状況か、それに近いからだ。日本がさらに悪いのは、蔓延防止措置なども含めた自制措置で内需が強力に抑え込まれているからである。
 対してアメリカは絶好調のように思える。すでにGDPの水準は、武漢肺炎前の2019年10〜12月期の水準の99%にまで戻っている。

◎ワクチン接種率の差
 イギリスの1〜3月期GDP伸び率はまだ発表されていないが、プラス成長に向かう傾向であるのは間違いない。既に4月24日に、ロンドンなどのロックダウンが解除され、繁華街やパブに人が繰り出しているからだ(写真)。
 明暗を分けているのは、ワクチン摂取率だ。1回の接種を済ませた人は、アメリカが42.7%に対し、EUの大国ドイツが25.7%、我が日本はまだ1.8%と、世界の水準から遠く離されている。
 これが早期に50%に行く見込みはとうてい無いから、4〜6月期もマイナスになるのは間違いない。

◎ディズニーなどの再開のアメリカ、イスラエルはマスク着用義務撤廃
 実際、ワクチン接種の進むアメリカ、イギリスは、経済活動再開が急ピッチだ。
 4月30日、西海岸アナハイムのディズニーランドは、20年3月以来、1年1カ月ぶりに再開した(写真)。それ以前に、15日にはレゴランド、16日にはユニバーサル・スタジオ・ハリウッドも再開した。
 人の動きが活発になり、航空需要も急回復している。デルタ航空のレジャー関連の予約は、19年の85%の水準に回復した。レストランの予約サイトの予約も急回復し、19年比8割の水準まで回復している。
 これを可能にしているのが、2回目までの接種も含めた累計接種回数が、100人当たり70回を超えているワクチン接種の進捗ぶりだ。累計接種回数が100人当たり100回を超えたイスラエル(イメージ写真)は、観光が8割に回復、レストラン支出は武漢肺炎前を上回っている。すでにイスラエルでは、屋外でのマスク着用義務を無くした。

◎ワクチン接種率50%なら新規感染者は1桁減
 イスラエルとアメリカの中間のイギリスも、消費者のサービス支出は急伸している。もちろん武漢肺炎の新規感染者数の急減を背景にしてのことだ。アメリカもイギリスも、新規感染者数は、一頃に比べれば1桁少なくなっているし、イスラエルは1日100人を切る。
 ワクチン接種先進国のイスラエル、イギリス、アメリカの経済回復から言えるのは、ワクチン接種が1回だけでも50%程度を越えれば、新規感染者が劇的に――1桁は減る、ということだ。
 その見通しさえつかない日本は、経済回復も世界各国から置いてけぼりになりそうな気配だ。
 そもそもこの非常時に、ゴールデンウィークだからと言って、ワクチン接種を休む自治体ばかりなど、信じがたいことだ。

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